将棋の最年少棋士・藤井聡太七段(17)は28日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第61期王位戦(中日新聞社主催)予選第7ブロック3回戦で
西川和宏六段(33)を118手で破った。消費時間は藤井七段3時間56分、西川六段3時間54分。終局は午後7時39分だった。

 戦型は西川六段の三間飛車に対し、藤井七段は左美濃に構えた。序盤の差し手争いから一転、中盤は西川六段が穴熊に組み替えるなど、ジリジリとした
神経戦の様相に。大局観が問われるなか、最後は相手のさばきに乗じて藤井七段のカウンターがさく裂。一気に踏み込んで勝負を決した。

 「序盤にいくつかミスがあり、玉形に差がある状態で戦いが起きてしまった。苦しい時間が長かったが、最後に玉頭で勝負したのがよかった」と
激戦を振り返った藤井七段。「王位戦はリーグ入りしたことがないので、そこを目指して頑張りたい」と力強く結んだ。

 王将戦挑戦者決定リーグでは18日の糸谷哲郎八段(31)戦、21日の羽生善治九段(49)戦で完勝劇を見せ、暫定トップに立っている藤井七段。
王位戦もリーグ入りまであと2勝となった。第7ブロック準決勝の相手は出口若武(わかむ)四段(24)。出口四段がまだ奨励会三段だった昨年10月、
第49期新人王戦決勝三番勝負を争い、藤井七段が2連勝で優勝して以来の対戦となる。
 
 王位は今、木村一基王位(46)が保持。王位リーグは予選からの勝ち上がり8人にシード4人を加えた12人が、紅白2組に分かれて戦う。最後は各組の
優勝者が挑戦者決定戦に臨む。木村王位に挑む七番勝負は来年7〜9月に行われる。

中日スポーツ
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