チュートリアル・徳井義実の所得隠しおよび申告漏れの問題が波紋を広げている。

 徳井は所属する吉本興業からのギャランティを個人会社「株式会社チューリップ」を通じて受け取っており、2015年3月期までの4年間に、私的な洋服代や旅行代、アクセサリー代など約2000万円を経費として計上していたという。また、18年3月期までの3年間に、約1億1800万円の法人所得を申告していなかった。それらを東京国税局に指摘され、すでに修正申告(追徴税額は約3400万円)を済ませたというが、人気タレントの巨額スキャンダルに非難が集中している。

 また、チューリップは09年の設立以来、一度も定められた期限内に税務申告をしていなかったことも報じられており、東京国税局から複数回にわたり「無申告」の指摘を受けていたというから、悪質というほかない。さらに、今回の件で徳井のおおよその年収もわかってしまったという。

「個人会社には3年間で1億1800万円の所得があったのならば、単純計算で年間4000万円弱ということになります。経費控除などを考えると、実際には5000〜6000万円の収入があったのではないでしょうか。徳井は現在、『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)、『人生最高レストラン』(TBS系)など10本以上のレギュラー番組を抱える超売れっ子ですから、これだけの高収入も納得といえば納得ですが……。ただ、実際に徳井がいくら手にしていたかは、個人会社から支払われる給料の額によるため、判然とはしません」(週刊誌記者)

 すでに一部で出演CMが差し替えられるなど、仕事への影響も顕在化しているが、「『いだてん』の呪い再び……」と指摘するのはテレビ局関係者だ。徳井といえば、大河ドラマ『いだてん 〜東京オリムピック噺(ばなし)〜』(NHK)に11月から出演することが決まっていた。NHK側は現時点で「事実関係を確認中」「(今後については)確認した上で判断したい」という姿勢を示している。

「徳井が演じるのは、東京オリンピックで女子バレーボール日本代表監督を務めた大松博文氏。浅野忠信(オリンピック担当大臣となる自民党幹事長・川島正次郎役)、安藤サクラ(女子バレーボール日本代表チームの主将・河西昌枝役)とともに、10月27日放送の第40回より始まる“最終章”の目玉キャストとして名を連ねています。

『いだてん』といえば、スタート直後から視聴率の低さが話題となり、10月13日の放送では平均視聴率3.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と大河史上最低記録を更新してしまいました。一方で、出演者に不吉な出来事が相次いでいるのです。

 3月にはピエール瀧がコカイン使用で逮捕され、その後、有罪判決を受けています。瀧が演じていた足袋屋の店主は代役が立てられ、NHKは総集編や再放送を見据えて過去の出演シーンもすべて代役で撮り直すなど、瀧はすっかり“いなかったこと”に。一時は『滑舌が悪すぎて低視聴率の原因』とも言われたビートたけしは、別居していた妻と協議離婚したことが6月に発覚しました。また、10月には、主演を務める阿部サダヲが都内でクルマを運転中に接触事故を起こしていたことも明らかになっています」(テレビ局関係者)

 つまり、徳井の騒動は『いだてん』出演者の4人目の不祥事となってしまったということだ。


NHK『いだてん』、公共放送で徳井義実放送は許されない情勢…受信料不払いに発展の懸念
文=編集部 2019.10.25
「今のところ逮捕者は瀧のみですが、今回の徳井も逮捕されていてもおかしくない案件です。しかも、問題になっているのが脱税まがいの行為のため、ネット上では『こいつの顔は公共放送で見たくない』『NHKは強制同然で受信料を徴収しておいて、税金をちょろまかす奴に出演ギャラ払うのか?』『受信料の支払いを拒否したいぐらい』との声も上がっています。

 すでにクランクアップしているため撮り直しとなれば大きな手間ですし、とはいえ、このままでは徳井が画面に映るたびに視聴者から批判が殺到することは目に見えています。いずれにしろ、開始直後から受難に見舞われ続けてきた『いだてん』は、記録的な低視聴率、瀧の逮捕に続き、徳井の問題が勃発し、前代未聞の“三重苦”に襲われていると言えそうです」(同)

 徳井の出演が注目を集めたことで『いだてん』の視聴率アップにつながる……そんな皮肉な結果につながる可能性もあるのだろうか。

2019.10.25
https://biz-journal.jp/2019/10/post_125133_entry.html