2022年カタールワールドカップのアジア2次予選が10日に行われ、日本代表がモンゴル代表に6-0の完勝を収めた。

6選手が6得点を奪う大勝劇。MF南野拓実やFW永井謙佑がゴールを挙げ、MF伊東純也は3アシストと気を吐いた。
DF吉田麻也やDF長友佑都も久々のゴールで歓喜の輪の中心にいたが、
これまで日本代表の攻撃において絶大な存在感を放っていたMF中島翔哉は、記録の上では1アシストのみだった。

確かに得点に絡んではいる。後半にコーナーキックからMF遠藤航の日本代表初ゴールをお膳立てするなど、
セットプレーのキッカーとして重要な役割を担った。
29分にもチームの2点目のきっかけとなるコーナーキックを蹴っている。
FW鎌田大地が奪った6点目をもたらすことになる遠藤のミドルシュートも、中島の絶妙な落としから生まれた。

ただ、これまでの試合のように左サイドからの切れ味鋭いドリブル突破でスタジアムが沸く場面は少なく、流れの中で決定的な仕事はわずか。
むしろ球離れが悪く、中盤での不用意なボールロストからピンチになりかける場面も散見された。

なぜ中島の存在感が薄れたのか。それはモンゴルが相手だったことに大きく関係しているだろう。
森保一監督は頻繁に「サッカーは相手あってのこと」と語るが、自陣に引きこもって中央に人数をかけて守ってくる相手に対し
、日本は序盤からサイドを攻略してのクロスに活路を見出した。

その流れの中で、中島は左サイドに張りつくのではなく、中央寄りのポジションからボールに絡む場面が増えた。
そうすることで相手の注意を引きつけ、左サイドバックの長友が攻め上がるスペースや時間を作り出すことができる。

これはどこか所属クラブで担っている役割に似ている。中島はポルトでも左サイドを主戦場にしているが、基本的なプレーエリアは中央に寄る。
チームの大きな武器となっているブラジル代表の左サイドバック、アレックス・テレスのオーバーラップやクロスを引き出すため、
そして中盤と前線の中継役となって攻撃を加速させるための戦術の一部だ。

モンゴル戦の中島のプレーは、この“ポルトロール”に近いものがあった。
相手がゴール前に人数をかけてくる分、ドリブルを仕掛けるスペースは少ないが、仕掛ける姿勢を見せることでマークを引き寄せ、守備陣形にほころびを作る。
遠藤も「(中島)翔哉が中に入って、(長友)佑都くんが上がるという形ができていた」と、意図した攻めであったことを明かしていた。

相手の出方によって臨機応変に戦う。それは森保監督がずっと掲げてきたチームの指標になっている。
大迫勇也がいない、力の差を意識した相手が引いてくるだろう、サイドが空いたらどうするか、
そういった様々な要素を考慮したからこそ、中島はクラブでの取り組みを活用して戦術の一部になった。

1人の選手が常に中心で、攻撃の出来・不出来が1人のキープレーヤーによって左右されるチームは脆い。
中島ありきの攻撃以外のものを発見できたという意味で、モンゴル戦には勝ち点3だけでない成果があったと評価できるだろう。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191011-00342326-footballc-socc
10/11(金) 7:20配信