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ラグビーのW杯で28日、日本が世界ランキング2位で優勝候補のアイルランドを19−12で破る番狂わせを演じた。その衝撃ニュースは世界を駆け巡り、海外メディアは、次々と速報で報じた。

 アイルランドの地元、アイリッシュ・タイムズ紙は、「日本の成長を続ける若者たちがアイルランドの面目を失わせた」との見出しを取り「ホスト国(の日本)が静岡で驚きの勝利を引き出し、ジョー・シュミット(ヘッドコーチ)の選手たちをよろめかせた」と報じた。
 「日本のラグビーにとって意義のある日となり、広く見れば2019年ラグビーW杯にとっても意義のあるの日となった。一方アイルランドにとっては深く落胆しダメージを受ける敗戦となった」と伝えた。

 記事は、同組を1位で抜けなければ、ベスト8でニュージーランドと対戦する可能性が高くなることについて触れ、「現状でブレイブ・ブロッサムズ(日本代表の愛称)はA組を広くこじ開け、アイルランドは(日本戦で)価値のあるボーナスポイント(7点差以内敗戦の1ポイント)を獲得したが、このグループを勝ち抜き準々決勝でオールブラックス(ニュージーランド代表の愛称)との対戦を避けるには、スコットランドが日本に勝利し、さらに日本が残り試合でボーナスポイントを取り損なうことが必要となった。現在、このグループは3つ巴となっている。アイルランドはロシア、サモア相手の残り試合でうまく10ポイントを得る必要がある」と混戦模様のA組の様相を記した。

 その上で「日本を評価しよう。4万7813人の観客の大半からの大歓声を受け、彼らは、試合が経過するごとに力強さ、野心、技術を成長させている。(アイルランドとの戦いぶりは)勝者に値するものだった」と、日本の勝利を讃えた。

 英国の高級紙のガーディアン紙は「日本が、また1つラグビー・ワールドカップでの素晴らしい番狂わせを引き出しアイルランドを仰天させた」との見出しで日本の金星を伝えた。

「日本が、またやってのけた。今回は2週間前には世界ナンバー1にランクされたチーム(アイルランド)に対してだった。ワールドカップのホスト国(の日本)がペースをつかみ、技術と、時間が過ぎてもかすむことのない熱気あるプレーを見せて9点差をひっくり返して勝利を収めた」と絶賛した。

 さらに「試合終了の笛が鳴ると、近くにそびえる富士山が揺らぐことになるそうな轟音がとどろいた。オフロードパスをつなぎ、タックルをかいくぐり、必死さを強めて陣地深くから世界のラグビーで最も強固な守備の1つを破り、彼らはまるで赤と白のジャージを着こんだオールブラックスのようだった」と称賛の嵐。

「日本は4年前のワールドカップにおいてブライトンで南アフリカを破ってラグビー界を驚かせた。彼らは、このままいくとベスト8で、またスプリングボクス(南アフリカ代表の愛称)と対戦する可能性が高いが、今回(の勝利)は(4年前とは)違うものだった。1995年、2007年の優勝チーム(の南アフリカ)は、当時、下り坂にあり、慢心ある独りよがりのチームだった。対してアイルランドは、この試合をむだに費やすことはしなかった。彼らは、キックオフから2つのトライを決め、最初の20分で試合をコントロールした。だが、ホスト国の大会でキャプテンを務めるマイケル・リーチがベンチから投入されるや否や状況は変わった」と、前半30分に投入されたリーチ・マイケルの活躍がポイントだったと指摘した。

 記事は、「リーチがフィールドに立ち、まるで地震のような瞬間をもたらした数分間、日本はアイルランドに対し彼らのボールをスクラムで押し込み、ペナルティーを勝ち取り、観衆の勝利の願いを確信へと変えた」とし、「問題は、日本が最後までこのペースと技術を維持できるかだった。しかし、その答えは大きな声でイエスと言えるものだった。限界まで戦い、死にものぐるいの守備となったときでもくじけなかったアイルランドは立派だった。地元チーム(日本)のプレーのいくつかは鳥肌が立つほどとても独創的で技術的に素晴らしく、この2チーム(の実力)を分けるものはなかった」と日本の戦いぶりを称えた。

9/29(日) 5:00配信
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