派遣型マッサージ店の女性従業員に乱暴したとして強制性交の罪に問われた元俳優の新井浩文(本名・朴慶培=パク・キョンベ)被告(40)の第2回公判が26日、東京地裁(滝岡俊文裁判官)で開かれ、同被告は改めて無罪を主張した。裁判は10月23日に結審し、12月2日に判決が言い渡される。

 ◆元東京地検特捜部副部長・若狭勝弁護士

 再現動画を法廷に証拠として持ち込むなんて、かなり珍しい例ですね。裁判員裁判での事例はあるかもしれませんが、この裁判は違いますし…。被告本人が俳優であることもあり、よりリアリティーを訴えたかったのでしょう。

 強制性交罪は「〈1〉受け入れていないという状況」と「〈2〉被告が受け入れられていないと認識していた」の2つがそろわないと有罪になりません。今回のケースは、一般人ならまず有罪になるケースなんですが、新井被告は芸能人。「自分なら受け入れてくれるんじゃないか」という心が普通の人より強いことが考えられ、〈2〉を満たさず無罪になる可能性もあります。

 法廷で再現動画を流したのも、〈2〉を強く印象づけるための戦略だったと思います。(談)

 ◆強制性交等罪 刑法177条で定められ、暴行や脅迫によって性交、肛門性交または口腔(こうくう)性交をすることを犯罪とする規定。5年以上20年以下の懲役になる。17年の刑法改正で、強姦(ごうかん)罪がより厳罰化された。被害者の告訴がなくても、加害者を起訴できる非親告罪になる。

9/27(金) 7:45配信 スポーツ報知
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