0001THE FURYφ ★
2019/09/25(水) 23:37:47.84ID:+AS1aRcf9レフェリーの声が聞こえる。他のスポーツではあまり見られないことだが、ラグビーでは主審がマイクを付け、試合中に
どんな裁定をしているのか、選手とどんな会話をしているのかが、すべて聞こえるようになっている。今大会では、
取材メディアにはレフェリー音声(主審・線審・TMO)が聞こえるスマホアプリが用意されており、日本のトップリーグでは
昨季から秩父宮ラグビー場で観戦するファンに向けて、FMラジオを通じて音声を聞けるサービスを始めている。
マイクから聞こえてくる音声に耳を澄ますと、ラグビーの一味違った魅力が伝わってくる。レフェリーはしきりに
「早くラックから出て」「ボールを持ちすぎない。手を離して」「今のタックル、少し早いよ」など、選手たちに
“アドバイス”を送る。同じアドバイスが何度か繰り返されると「次、やったら笛を吹くよ」「次、気を付けてね」と“警告”。
選手がそのアドバイスや警告に従い、反則を犯さずにスムーズに試合を運ぶと、レフェリーは「ありがとう」と感謝するのだ
。開幕戦の日本対ロシアでも、レフェリーが「Thank you very much」と何度も言っていたことに気付いた人も多いだろう。
ラグビーのレフェリーは、反則を見つけて罰を与えることよりも、選手の安全を守りながら不用意に試合を切らさずに
続行することを目的としている。そのため、反則があった場合でもプレーが中断することなく、反則を受けたチームが
ボールを持って攻撃を展開していれば、アドバンテージの合図を出したまま、プレーを続行。反則を取って試合を
再スタートさせた方が、反則を受けたチームに有利になると判断すれば、笛を吹いて試合を止める。反則を罰すること以上に、
試合の流れを重要視しているからだ。
また、レフェリーのマイクを通じて、選手との会話も聞こえる。ラグビーはコミュニケーションが重視されるスポーツで、
レフェリーと選手のコミュニケーションもその一つ。どのプレーが反則と裁定されたのか、試合中にチームの主将が
質問に行けば、レフェリーは自分の判定の根拠を説明し、時にはどうすれば反則にならなかったかなどアドバイスを
送ることもある。時には同意できない理由もあるかもしれないが、少なくともレフェリーの言い分は明白。そこにマイクが
加わることで試合を見ている全ての人に対し、レフェリーが説明責任を果たすことにもなる。
防具も着けずに生身の体でぶつかり合うラグビーには荒々しいイメージがついて回るが、試合中に選手がレフェリーの
裁定に従わなかったり、暴言を吐いたりすることは、ほとんどない。試合後には勝敗に関係なく、対戦相手を称え合う姿が
感動を呼んでいるが、こういった点もまた、ラグビーが「紳士のスポーツ」と呼ばれる理由の一つ。他のスポーツも
見習うべき点は多いかもしれない。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190925-00084823-theanswer-spo