◆ラグビーW杯 第1日 日本30―10ロシア(20日、東京スタジアム)

 20日で38歳157日となったロックのトンプソン・ルーク(近鉄)がロシア戦後半に途中出場。いつものごとく身をていし、ラックなどの密集で活躍した。日本代表のW杯最年長出場記録を更新。従来記録は15年大会、サモア戦のロック大野均(東芝)で37歳だった。4大会出場も日本代表初。元木由記雄、松田努両氏は4大会代表選出も出場は3大会だった。

 ニュージーランド出身のベテランは記録については「あんまり意味がない」。自分のことよりも「チームがきれいな勝ち方じゃないけど勝って良かった」と喜んだ。

 この年齢まで第一線で戦える理由を、近鉄でチームメート、監督として共闘した坪井章氏(41)は「セルフマネジメントができているから」と語る。試合翌週に次の試合へ向け練習の強度が上がった際、自分のコンディションが上がっていなければ決して無理せず、監督や主将に断り、別メニュー調整。借りは試合で返す。「他の選手なら不協和音があるかもしれないが彼の場合は一切、出ない。試合で誰よりも体を張るから」と坪井氏。スタッフや選手仲間から抜群の信頼感があるからこその“長寿”だ。

 「次も自分の仕事をしたい」。今季限りでの現役引退を表明しているトンプソンはタックルや密集へ飛び込む“泥臭いプレー”に誇りをもち、最後のW杯を戦い抜く。(田村 龍一)

 ◆トンプソン・ルーク 1981年4月16日、ニュージーランド・クライストチャーチ生まれ。38歳。13歳からラグビーを始め、リンカーン大卒業後の2004年、三洋電機(現パナソニック)入り。06年、近鉄入り。07年、日本代表初キャップ獲得。通算68キャップ。10年、日本国籍取得。愛称は「トモ」。196センチ、110キロ。家族は妻と1男2女。

9/21(土) 6:13配信 スポーツ報知
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