○阪神3―2ヤクルト●(18日・甲子園)

 投手との競走で、阪神の近本がいち早く一塁を駆け抜けた。八回に放った一塁内野安打。今季13回目の1試合3安打以上で、長嶋茂雄(巨人)が
1958年に達成したセ・リーグの新人安打記録153本に並んだ。

 一回の第1打席で左前打、七回の第4打席で中前打を放って迎えた八回の第5打席。ヤクルトの新人左腕・坂本に対し、フルカウントから変化球を
引っ張ると飛んだコースも良く、内野安打となった。

 「しっかりボールをバットの芯に当てることが大事」と打撃理論を説く。社会人野球・大阪ガス時代に近いポイントで球を捉えられるような
打撃フォームに変更。さらに7月のオールスターで筒香(DeNA)からアドバイスを受けて、構える時に懐を広く、幅を持たせるようにしたことで
「逆方向にも打てるようになった」と明かし、広角打法も身につけた。

 50メートル走5秒8の俊足でスランプの波を小さくし、全安打数の5分の1以上を内野安打で稼いだ。この日は1盗塁を決めて34盗塁とし、
リーグトップにも躍り出た。新人のプロ野球記録は56年の佐々木信也(高橋)の180安打で、さすがに届きそうにないが、残り7試合。リーグ新記録は
時間の問題だ。【藤田健志】

毎日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190918-00000084-mai-base