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2019.09.12 15:34

アーティストの米津玄師が11日、日本テレビ系ニュース番組「news zero」(月曜〜木曜 午後11:00〜 金曜 午後11:30〜)にVTR出演。自身の楽曲制作のポイントについて明かした。

同日リリースされたニューシングル「馬と鹿」に収録されている楽曲「でしょましょ」は、米津自身が感じている社会への危機感が現れているという。

その歌詞には「非常にやるせないことばかりで 全部嫌になっちゃうな 今日はいい日だ 死んじゃう前になあなあで行きましょ」という衝撃的なフレーズが登場するが、米津は「通り魔で何十人も人を刺すような人間が現れたり、アニメ会社放火事件みたいなこととか…」と、今年7月18日に発生し大きな被害を受けたアニメ制作会社・京都アニメーション(京都府・伏見)の放火事件についても触れながら、「凄惨な事件がここ最近多発していたなっていう」と振り返り、「とんでもない時代に突入したんじゃないかなということをすごく思ったんです」と、言葉に力を込めた。

また、こういった事件が起きた際にSNS上で拡散される様々な意見について、「口にするのもはばかられるような、悪辣な言葉がSNSのみんなの言葉としてバーッと流れてきたりして。それに対して自分はどういうスタンスで、今を生きるべきなのか。すごく考えながら、作った曲かもしれないですね」と心境を吐露した。

最後に、人生において大切にしていることについて聞かれ、「自分が思っていることと、全く真逆のことを考えてる人間が対岸にいたときにその対岸にいる人の主義・主張みたいなものを一回引き受けてみる。それくらいの余裕は絶対持って生きたいなっていう」と回答した米津。

「調和を持って生きていかなければならない。人間は1人では生きていくことができないので」と、人の意見を受け止めて調和を保つという自身のポリシーを明かし、「(これは)ポップソングを作るときのスタンスにすごく近い」と、音楽に通ずることを紹介。

「ひたすら中間というか真ん中には何があるのかを探しあてる。自分にとって、音楽を作る上でも、日々生きていく上でも一番大事なことなのかなという風に思います」と、締めくくった。