リーグ優勝3度の名門ジュビロ磐田が、最下位低迷に追い込まれている。

 リーグ9戦を残し勝点18は、残留圏内の15位ベガルタ仙台と勝点差10。J2とのプレーオフに進出できる16位との勝点差も9と離れ、すでに一部サッカー関係者からは「降格確実」との声まで出始めている。

 振り返れば、今季は序盤から苦しい状況が続いた。

 クラブOBの名波浩監督が6シーズン目の指揮を執ってスタートしたが、低迷が続き、6月30日ホームで川崎フロンターレに完敗した後に退任。その後は、やはりOBの鈴木秀人が引き継いだが、わずか1勝しただけで1カ月半という短命政権となり、後のガンバ大阪戦は小林稔コーチが代行した。

 そして第23節を終えた8月下旬、クラブ最多となる1シーズン4人目の指揮官として就任したのが、スペイン人のフェルナンド・フベロ監督だ。

 指揮官としてパラグアイリーグで優勝経験を持つなど、これまでの実績を高く評価され、「外国人のパワーで引っ張って欲しい」(服部年宏強化本部長)と、最大ミッションとなる残留を託された。新指揮官も「選手の自信を回復させ、チームが1つになることが大事。理想のサッカーは守備とのバランスが取れた高い攻撃力を保つこと。(残留へ)自信はある」と強い口調で言い切った。

初陣は、ブーイングよりも拍手。

 監督就任から数日とわずかな準備期間で初陣を迎えたホームでのセレッソ大阪戦。白星を期待されて臨んだ一戦は、スローな出足で前半に2点を先行され、悪い流れを払拭しきれないまま悔しい黒星発進となった。

 だが、期待された勝点の上乗せこそできなかったものの、後半に見せた厚みのある攻撃に、試合後のスタンドのサポーターからはブーイングよりも拍手が上回るほど好意的な反応を引き出した。

 「試合後半のプレー内容からは、間違いなくポジティブなものが得られた」とフベロ監督。今季途中から出番が減少し、4戦ぶりの出場となった元日本代表FW大久保嘉人も、「まだまだ課題は多い」と前置きしつつも、「ゴール前、ペナルティエリアの中に入って行く人数が以前よりも増えたことは間違いない。すごく良いことだし、これからも続けていけば結果も期待できる」と今後への手ごたえを口にした。

9/9(月) 18:01配信 ナンバー
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