野球のU−18W杯、オープニングラウンドの日本対パナマ戦が3日、韓国で行われ、日本は6回降雨コールドでパナマを5対1で下した。
グループBで4勝1敗で首位に立ちスーパーラウンド進出を決めた。決勝3ランを放ったのが、全試合で4番に座る東邦高の石川昂弥(3年)だ。
5試合で打率5割、8打点と大暴れしている。右の長距離砲は、プロの各球団から垂涎の的。
高校出の野手は金属バット打法からの脱却が課題になるが、石川は木製バットへ対応しているため今秋のドラフトへ向けて評価が急上昇している。

木製バットへの適応力も評価

パナマとの熱戦に決着をつけたのは石川のバットだった。1−1で迎えた5回二死一、三塁の場面で、フルカウントから内寄りのストレートを呼び込むようにして叩いた。
パワーというよりもボールに対して角度をつけてバットのヘッドを入れ、ボールに回転を与えてアーチを描く芸術的な一発。
パナマのレフトフィルダーは、その頭上を遥かに超えていく打球を見送り、悔しさからフェンスの壁をどんどんと叩いた。
6回降雨コールドとなり、石川の勝ち越し3ランが、価値ある決勝点となった。これが高校通算55号である。

センバツで、投手との二刀流で優勝した石川だが、今大会では三塁、DHの野手として4番に専念。永田監督は、「チームに合流したときから万全の態勢で来ていた。
彼を中心にしたい」と、8月に10日間、社会人チームに合流して木製バットでトレーニングを積んできた石川の全試合4番を決めていたが、その期待に見事に応えている。

今大会では、1本欲しいという場面で石川は、ことごとくチームを救ってきた。
初戦のスペイン戦では1−2とした8回に二死一、三塁からレフトへ同点タイムリー。
そこからゲームをひっくり返した。
米国戦は1点を先制された初回に二死三塁からライトへ同点タイムリー二塁打。
この試合は、3回にも無死満塁から2点タイムリーを放っている。台湾戦でも、初回二死二塁から先制タイムリー。神がかっているほどの勝負強さだ。
しかも、ストレートだけでなく変化球にも反応でき、オールマイティーに打てる柔軟さがある。
「今まで日本は世界一になったことがない。世界一になれるように自分の仕事を果たしたい」
石川は、そう言ってW杯に入ったが、ここまで5試合で打率は5割、8打点と、4番の責任を十分過ぎるほど全うしている。

スカウトの評価も急上昇だ。
神宮球場での壮行試合を視察した中日の米村明チーフスカウトは、地元の東邦から出てきたスラッガーを大絶賛していた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190904-00010002-wordleafs-base
9 4(水) 7:59配信

https://www.youtube.com/watch?v=r8aj3EUKerQ
【2019ドラフト候補】東邦 石川昂弥(3年) 勝ち越し3ランホームラン