米大リーガーは一般の米国人男性に比べて死亡率が低いとの研究を、米ハーバード大などのグループがまとめた。

過去に活躍した1万人超のデータを調べた結果で、キャリアの長さや守備位置による違いなども分かったという。
米医学誌に論文が掲載された。

1906〜2006年にデビューした1万451人の大リーガーを解析対象とした。
選手データベースと公的な死亡記録を突き合わせ、一般米国人男性のデータと比較した。評価期間は1979〜2013年。

選手はデビュー時の平均年齢が24歳、プレー期間は平均6年、死亡年齢は平均77歳だった。白人が8割近くを占める。

大リーガーは一般米国人男性に比べ、全ての死因をまとめた死亡率が低かった。
またプレー期間が長くなると、全死因をまとめた死亡率に加え、心臓血管系の病気による死亡率もわずかに低くなっていた。
一方、血液や皮膚のがんによる死亡率については、やや高くなる傾向があった。

次に守備位置による違いを見るため、投手と比較したところ、二塁手と遊撃手は全死因をまとめた死亡率が低い。
捕手は泌尿・生殖器関連の病気による死亡率が高いことが分かった。

研究者らは、大リーガーの死亡率の低さについて、プロのスポーツ選手として活動を続けるための、
運動や食事などさまざまな習慣が影響している可能性があると分析。

その上で、特定のがん、例えば皮膚がんのリスクについては、日光に当たる時間の長さによる可能性が考えられるが、
さらに研究し、予防策に役立てるべきだとした。
https://www.sankeibiz.jp/econome/news/190829/ecc1908290839003-n1.htm
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