https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/08/09/kiji/20190809s00041000152000c.html
2019年8月9日

俳優の阿部サダヲ(49)が第2部(後半)の主演を務めるNHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」(日曜後8・00)の新たなキャストが9日、同局から発表され、古橋廣之進役で04年アテネ、08年北京五輪で平泳ぎ2冠を果たした北島康介さん(36)が出演することが分かった。北島さんは初のドラマ出演となる。北島さんは第40回(10月20日放送)に登場予定。

 北島さんが演じるのは“フジヤマのトビウオ”の異名をとった国民的ヒーローの古橋廣之進。小学生の時から数々の記録を塗り替え、「豆魚雷」と呼ばれた。敗戦国の日本が参加できなかった1948年ロンドン五輪の裏で、田畑政治(阿部)が同日程で開催した日本選手権に自由形で出場し、ロンドン五輪の金メダリストの記録を上回る世界新記録を樹立し、一躍、極貧に苦しむ日本の国民的ヒーローとなった。古橋の泳ぎは国境を越えて勇気と感動を与え、アメリカの新聞は“フジヤマのトビウオ”と称賛した。

 北島さんは「ドラマ出演のオファーが来るとは想像もしていなかったので驚きましたが、古橋先生の役ということだったので快くお受けしました」と素直な思いを吐露。「古橋先生は僕が初めて代表入りしたときの会長でいらして、選手の僕たちをサポートしていただきました。おそらく僕が古橋先生のことを直接知っている最後の世代で、古橋先生から厳しいお言葉だけでなく、水泳に対する思いやここに至るまでのお話を聞く機会が多くありました。僕より下の世代やこれからの水泳界・スポーツ界に、古橋先生がこういう人だったんだということを少しでも伝えられたらと思います」と恩師を演じることへの思いをつづり、「また、来年の東京オリンピックに向けて、自分自身も水泳の歴史を知るきっかけになってありがたかったです」と続けた。「泳ぐシーンの撮影では、昔の泳ぎ方を少し真似しながら泳がせてもらいました。古橋先生が泳いでいる映像とは状況が違うのでそのあたりが少し難しかったですけれど、楽しく盛り上げていただいて良い時間を過ごすことができました。できあがりが楽しみです」と意気込んだ。

 主演の阿部も「北島康介さんがクロールで泳ぐ姿は撮影で初めて拝見したのですが、速い、速い!お芝居もなんでもやってくださり、チーフ演出の無茶ぶりにも応えていらっしゃいましたよ(笑)。撮影に入る前に田畑政治さんと古橋廣之進さんの出身地である浜松に行ったのですが、みなさん、古橋さんのことはよくご存じで、いかに慕われているかを実感しました。ちなみに、田畑さんのことはその時はまだあまり知られていなくて、古橋さんを紹介する施設の一角に、田畑さんのコーナーがありました(笑) そんな国民的ヒーローを、誰もが知っている金メダリストで、しかも実際に古橋さんに指導された北島さんが演じてくださるのは面白いと思います!」とコメントを寄せた。

https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/08/09/jpeg/20190809s00041000172000p_view.jpg