AbemaNewsチャンネルを制作しているのはテレビ朝日の報道局です。「報道局制作の番組で100%正しくない字幕を出してもいいのか」というのがシステム導入の大きなネックになっていました。  そんな課題を打ち破ったのが、サイバーエージェント藤田晋社長の一言でした。
「親しまれやすい、間違いを許してあげたくなるような名前をシステム自体につければいい」
そんな名前をつけることで、100%正しいものではないことをあらかじめ提示し、
「そもそも完璧さを求めない姿勢」を打ち出そうというわけです。
そんなわけで名前は「AI」を「アイ」と読み、「AIが“ポン”と気軽に字幕を出す」という意味を込めて「AI(アイ)ポン」としました。
デザインはAIポンが“一生懸命文字を打ち込んでいる印象”を与えるように、「一文字ずつのタイピング」にこだわりました。
さらにAI音声認識は、前後の文脈から単語を推測して表示するのですが、確定前の候補もあえて表示して打ち直しさせ、“まるで思案しているように見える動き”をデザインしてみました。
つまりイチローさんの会見での「誤字」はAIポンを作るときから“織り込み済み”だったのです。