かつての盟友からの“ラブコール”が結実

昨シーズン終了をもって下部組織時代から18年間に在籍したローマを退団した元イタリア代表MFダニエレ・デ・ロッシ。その去就は不透明なままとなっていたが、ついに本人が決断を下したようだ。

現地時間7月16日、アルゼンチン紙『Ole』は、デ・ロッシがボカ・ジュニオルスへの入団を決断したと大々的に報じた。

今年5月に「全てのロマニスタの愛情が僕の助けだった」という言葉とともに“バンディエーラ(旗頭)”として心血を注いできたローマを離れたデ・ロッシ。35歳という年齢もあり、指導者転向も囁かれたが、現役続行を明言。
それ以来、母国ではサンプドリアやインテル、フィオレンティーナが関心を示し、国外では日本のヴィッセル神戸、デイビッド・ベッカムがオーナーを務めているアメリカのインテル・マイアミなどが候補とされた。

しかし、何よりも情熱を求めるローマのレジェンドは、かねてより「僕はあのスタジアムに恋をしている。いつかはあそこでプレーしてみたい」と憧れを公言していたボカ入りを決めたようだ。

イタリア・メディアが報じたこととして『Ole』は、デ・ロッシが、かつてローマで共にプレーし、現在はボカでスポーツ・ディレクターを務めているニコラス・ブルディッソの誘いを受諾したと報道。
さらに話し合いは99パーセント済んでおり、早ければ、今週の金曜日か土曜日には正式な発表がされるとも伝えた。

ソースとなったイタリア・メディア『Sky Italia』などによれば、契約は約8か月間で、その間にデ・ロッシは月給50万ユーロ(約6250万円)を受け取ると紹介している。

『Ole』は、世界的名手の加入について、「公式発表があるまで情報が錯そうする可能性はある」としながらも、「デ・ロッシはボカでプレーすると決めた」と綴っている。

「ブルディッソが我慢強く誘い続けたことが実った。『もっとプレーを続けたい』とする本人の気持ちとボカへの愛が完璧にマッチしたのだ」

昨年12月に永遠の宿敵リーベル・プレートにコパ・リベルタドーレス決勝で敗れ、辛酸を舐めたボカは、南米王者の座を目指し、
精力的な補強に務めている。とりわけ前線の補強は順調そのもので、すでに欧州クラブも注目していたベネズエラ代表の新星FWヤン・カルロス・ウルタードを獲得しただけでなく、
ベンフィカからアルゼンチン代表MFのエドゥアルド・サルビオも合意まで秒読み段階と報じられている。

攻撃陣の拡充を進めるなかで、経験が豊富で、中盤の核となりうるデ・ロッシの獲得は、ボカにとって、悲願の南米制覇に向けてまさにこの上ない補強なのだ。

もちろん、デ・ロッシは全盛期を過ぎている。だが、ローマで一時代を築いた元イタリア代表のアルゼンチン挑戦は世界的なニュースだ。正式発表が待たれる。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190717-00061520-sdigestw-socc