2019-07-10
報道されないジャニー喜多川の未成年に対する性的虐待疑惑について

ジャニー喜多川がなくなったが、昭和平成のゲイ能の大功労者である超大物が亡くなった!というトーンで彼の泣けるエピソードやジャニタレ達の追悼の言葉や涙を流して、美談に仕立て上げている。このツイートなどはこの雰囲気をよく捉えているので参考に引用したい。

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亡くなった人を叩く趣味はないが、彼の功罪のうち、余りにも罪を取り上げなさすぎる報道姿勢に疑問を感じる。これは今に始まった事ではない。彼の未成年に対する性的虐待の疑惑は一部のメディアを除いてほとんど報道されてこなかった。その姿勢が功を奏して、今ではジャニー喜多川の性的虐待疑惑を知らない人もいる。殆どの情報はwikipediaにのっているが、勝ち逃げを許さないという思いから、この疑惑について改めて整理をしたい。

文春との裁判について

彼の性的虐待疑惑については、殆ど報道されていなかったと書いたが、1990年代までは、公然の秘密として、ジャニーズでは未成年に対する男色の強要が行われているという噂は根強くあり、当時田舎の高校生であった僕も何となく知っていた。真偽不明だが、15歳になると、ジャニー喜多川プレゼンツの割礼の儀式を受けなければならないという噂を聞いた記憶がある。

1990年代後半には、文春がジャニーズ事務所を批判するキャンペーンを繰り広げ、ジャニー喜多川の同性愛強要や、メンバーの喫煙を取り上げた。

ジャニーズ事務所は、これに対して、記事が名誉毀損であるとして、文春に対し1億円あまりの損害賠償を要求する民事訴訟を起こした。ここからwikiを引用する。

2002年(平成14年)3月27日の一審判決では東京地裁は文春側に880万円の損害賠償を命じた。文春側はこれを不服として東京高裁に控訴した。2003年(平成15年)7月15日の二審判決では、ジャニー側の所属タレントへの同性愛行為を認定した(矢崎秀一裁判長)。このため、同性愛部分の勝訴は取り消され、損害賠償額は120万円に減額された。ジャニー側は損害賠償額を不服として最高裁に上告したが、2004年(平成16年)2月24日に棄却され(藤田宙靖裁判長)、120万円の損害賠償と同性愛行為の認定が確定した。
なんと裁判所は所属タレントへの同性愛強要部分の文春の記述は、根拠があると認めてしまったようなのである。しかも最高裁判所で控訴が棄却され、認定が確定してしまった(この判例の現物は見つけられなかった)。

少なくとも文春がいい加減に書いた飛ばし記事ではなく、それなりに取材をして、また同性愛強要疑惑が真実に足るという文春の判断は妥当であると裁判所は認めてしまったようなのである。

(略)
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ジャニー喜多川から性的虐待を受けていた事をほのめかす内容のように見えるのだが、真相はわからない。

彼は今28歳なので、虐待を受けていたとしたら、小5は18年前になる。つまりジャニー喜多川は少なくとも70歳になるまでは、虐待を続けていた可能性がある。もし虐待が発生していたとしたら、この時は文春のキャンペーンがあり、裁判をしながら国会質問で取りあげられていたその時にも現在進行形で、虐待を続けていた可能性がある。恐ろしい。。

マスコミはこれらの疑惑を報じなくなった。ファンも薄々これらの話を知りながら、見て見ぬフリをして、アイドルを応援し続け、その結果どんどんジャニー喜多川は肥え太り、被害は拡大する中で、結局は罰を受けないまま天寿を全うした。

芸能界はそういう場所で、どうしようもなかったのだろうか。デビューでき、活躍できた人はまだいいが、地獄に耐えながらも花を咲かせられなかった男たちを思うと、ジャニー喜多川を性人ではなく、聖人として崇める現在の報道の風潮は残念でならない。彼らがきちんと報道していれば、被害者は減ったのかもしれないのだから。
https://popaikenzo.hatenadiary.jp/entry/2019/07/10/212324