あか〜んって! そんな叫びが聞こえてきそうだ。放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会に、海外の祭り企画をめぐって放送倫理違反があったと指摘された日本テレビ系『世界の果てまでイッテQ!』。視聴率でもライバル局の後塵を拝すようになり、番組存続にも赤信号が点灯している。



 審議の対象は、お笑いタレントの宮川大輔(46)が担当する「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」のコーナー。ラオスの「橋祭り」とタイの「カリフラワー祭り」について、「週刊文春」がやらせ疑惑を報じていた。

 委員会は2つの祭りを「番組のために現地で用意したもの」と認定。その上で(1)制作者がコーディネーター任せにして過程を把握していなかった(2)実際とは異なるナレーションや字幕スーパーで「出演者がもともとある祭りに参加しているように視聴者を誘導した」と指摘。「程度は重いとはいえないものの放送倫理違反があった」と認定したのだ。

 ただ「バラエティーは報道番組とは違い、準備してつくること自体を倫理違反とはいえない」として「やらせ」とはしなかった。

 日本テレビは「本日のBPOの意見を真摯に受け止め、今後の番組制作にいかしてまいります」とコメントを発表した。しかし、簡単には収まりそうにない。

 「日テレは当初、番組で祭りを企画してはいないと全面否定しましたが、後に報道の一部を認め、社長が謝罪する事態になりました。以降、局内ではイッテQへの風当たりが強くなっています」と放送関係者。

 そこには視聴率事情も大きくからんでいる。

 「昨年まで日曜夜8時といえば、イッテQの独擅場でした。ところが今はテレビ朝日の『ポツンと一軒家』が20%の大台を毎週のようにたたき出し、イッテQを大きく引き離しています」とスポーツ紙記者。

 さらにこう続ける。

 「番組スタッフや出演タレントにも焦りがあるのか、ロケ中にみやぞん(34)が骨折、バービー(35)がアキレス腱断裂と、けがも相次いでいます」

 そこに放送倫理違反を指摘されたのだ。「これまでは人気番組なのでスタッフも“わが世の春”でしたが、今は肩身が狭い思いです。まだ15%近い数字を取っているとはいえ、これ以上負けが続くと、打ち切りも視野に入ってくるでしょう」と先の放送関係者。

 視聴者もどこか笑えない空気を感じているのかもしれない

https://news.livedoor.com/article/detail/16741759/
2019年7月8日 17時8分 ZAKZAK(夕刊フジ)