「ジャニーズ事務所」のジャニー喜多川氏(87)が、解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血で入院中であることが1日、発表された。

 ジャニー氏といえば、“裏方”として普段めったに公の場には姿を現さないことでも知られていた。そうした中、高齢に加えて、昨年末に芸能界を引退した滝沢秀明氏が、タレント育成やプロデュースを行うグループ会社「ジャニーズアイランド」の社長に就任し、ジャニー氏の“後継者”と目されていることなどもあり、以前からその健康面は業界内外から注目が集まっていた。

 もっとも、「元々、“現場”が好きな方ですが、最近も所属タレントの様子を見にちょくちょく顔を出していたようですし、ジャニーズ事務所の若手メンバーたちが代々出演してきた舞台を映画化した『映画 少年たち』(今年3月公開)では、自ら製作総指揮も務め、1月に行われた完成披露試写会では報道陣の取材にも対応するなど、元気そうな様子も見せていましたからね」とは前出の情報番組スタッフ。

 そんなジャニー氏はこれまで数多くの人気男性タレント、アーティストを発掘、育成し、コンサートや舞台の演出なども手掛け、11年には「最も多くのコンサートをプロデュースした人物」、「最も多くのナンバーワン・シングルをプロデュースした人物」としてギネス世界記録にW認定。わずか一代で男性アイドル帝国を築いたわけだが、別の芸能事務所のベテランマネジャーは改めてその辣腕ぶりについてこう語る。

「事務所の経営面に関しては昭和の黎明期の頃から姉のメリー喜多川さんが仕切っていましたが、スカウトや育成、グループの編成、ステージ演出など芸能全般のプロデュースの面に関してはジャニーさんがほぼ一手に担っていました。自らスカウトし、手塩にかけて育てた郷ひろみさんと袂を分かった際はかなりショックを受けたようですが、何よりすごいのはすぐさま『たのきんトリオ』をブレークさせ、その後も『シブがき隊』、『少年隊』、『光GENJI』など、新たな才能を続々と世に放ち続けて来たことです。普通1人の売れっ子タレントを生み出すだけでも大変なのに、あれだけ数多くの人気タレントを育て上げ、時代や流行の変化をものともせず、長期間にわたってプロデュースしてきたわけですから、間違いなく、タレントビジネスにおける不世出のヒットメーカーと言えますよね」

 そんなジャニー氏の類まれなる才覚の中でも、たびたび話題に上るのが“発掘能力”だ。

「後にブレークした所属タレントの中には若いデビュー当時の姿を見ると、同業者でも『彼のどこに魅力があるのだろう?』と疑問を抱くタイプも正直いたのですが、そういうコたちが人気を集め、バンバン売れていくわけですから、恐れ入りましたと言う他はない。半分は冗談ですが、ジャニーさんには若い男の子の潜在能力や未来の姿が見えるのかもしれませんね(笑)」

 そのうえで、芸能評論家の三杉武氏はこう語る。

「ジャニーズタレントの多くはメジャーデビュー前のJr.時代、すでにデビューしている先輩のステージでバックダンサーを務めるなどの下積みを経験します。そして、そうした姿をファンにオープンにすることで、本来多くの人を魅了するタレントという存在の価値基準である才能やチャームといった瞬間的な『点』の魅力だけでなく、その成長過程などの ストーリーという別の価値基準も同時にファンに提示している。こうした手法は、後発のアイドルのプロモーションにも多大な影響を与えていると思いますし、日本のアイドル文化を語るうえで、ジャニーズ事務所は欠くことのできない存在でしょう。また、タレントの“ストーリー”を見せるという意味では、磨けば光るダイヤの原石を発掘することがより重要な要素となり、プロデューサーの眼力が試されるわけで、ジャニー喜多川社長の偉大さが際立ちますよね」

 日本のエンターテインメントに多大な足跡を残した巨星の回復を祈りたい。(立花茂)

7/1(月) 15:08
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