コパアメリカ第2戦。日本はウルグアイに2-2で引き分けた。善戦といえば善戦だが、一口に善戦といっても種類は様々だ。まず問われるのは相手との力関係だ。日本とウルグアイとの間にどれほどの差が存在するか。

 大雑把に言うなら2レベル差だ。日本がW杯本大会でベスト16を狙うチームなら、ウルグアイはベスト4が狙えそうなチームになる。日本がベスト8を目標に据えるなら、このクラスを倒さないとそのラインには到達しない。

 差し引かれるべき点があるとすれば、日本の平均年齢が低いことと、開催国ブラジルがウルグアイの隣国である点だ。

 ウルグアイは初戦(対エクアドル戦)で4-0の勝利を収めていた。日本戦に余裕を持って臨むことができていた。それが仇になった可能性がある。思わぬ抵抗に遭い焦った。しかし後半21分、2-2に追いついてから余裕が生まれた。最終的にこの引き分けをラッキーに感じたのは日本の方になる。

 もう一回戦ったら勝てるか。勝てそうか。その可能性はどれほどあるか。そうした視点でこの善戦を眺めると、満足度は高くない。善戦の質をもう一段、高めないと日本のレベルアップは示されたことにならないのだ。

 善戦の質を高め、番狂わせへと導く要素は何か。選手の力量アップに加え、見逃すことができないのは監督の采配だ。

 前者については多く語ろうとするが、後者についてはなぜか控え目になる癖が日本にはある。もしメンバー交代が的確に行われていたら、善戦のレベルは上がっていたのではないかという疑問を抱こうとしない。特にメディアにはその傾向が強い。他国に比べて圧倒的に、だ。

6/24(月) 6:57
https://news.yahoo.co.jp/byline/sugiyamashigeki/20190624-00131311/