[モントルイユ(フランス) 11日 ロイター] - 男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格を制限する国際陸連(IAAF)の新規定撤回を求めている陸上女子800メートルで五輪2連覇中のキャスター・セメンヤ(南アフリカ)が、モントルイユで行われた競技会の2000メートル走で優勝した。

IAAFは、性分化疾患の女性アスリートは男性ホルモンであるテストステロンの値が高く、それによって不公平な優位性を得ていると主張。女子の400メートル─1マイルの間の種目について、基準値まで下げることを求める新規定を導入している。

これに対し、セメンヤはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴したが、CASは先月IAAFの方針を支持してセメンヤの訴えを退けた。そのため、セメンヤはスイスの連邦最高裁に申し立てし、同最高裁は裁定が下るまで薬投与による制限を一時保留とする判断を下した。

セメンヤは報道陣に対し、「私は好きな距離で走ることができる。ナンセンスなことに構っている時間はない。前からずっと、自分のことに集中すると言ってきた。挑発してくる人はいるだろうが、私はいつも前向きでいる」と語った。

9月から始まる世界選手権で800メートルのタイトル防衛を狙うかどうか聞かれると、「もちろん。私はワールドクラスのアスリート。目標は明確で、(5月に)ドーハで言ったと思うが、1分54秒(98)を上回る」と話した。

6/12(水) 10:17
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190612-00000045-reut-spo