腎臓移植手術のために都内の大学病院に入院中だった電撃ネットワークの南部虎弾(なんぶ・とらた、67)が、今週末にも退院することが11日、分かった。

 「多くのファンや関係者に心配や迷惑をかけてしまったけど、何とか復活できそうです」と南部。今月中は大事をとって自宅療養するが、来月には「何本かテレビの仕事を入れ始めている」そうで、「体調を見ながら徐々に仕事を増やしていきたい」と意欲を見せている。

 南部の腎臓移植手術は持病の糖尿病からくるもの。主治医から「クレアチニンの数値が上昇し、もはや人工透析は避けられない」と言われてきたが「透析になったら電撃ネットワークの地方での営業活動ができなくなる」と治療を怠っていた。これが腎機能悪化の大きな要因となった。その結果、医者から「腎臓移植しかない」と診断され、今回の手術に踏み切った。

 夫人がドナーを申し出たが、夫人の血液型はA型で、南部はO型。しかも南部は数万人の一人と言われる「RHマイナス」だったことが、最大の問題だった。

 南部は「本来、ドナーは血の繋がった近親者が一番でしょうけど、検査の結果、手術は難しいと判断されたんです。で、半ば諦めて医者に相談したところ『検査結果次第では女房でも可能』と言われました。そこで、お互いの適合検査をやったところ「手術可能」となったのです」と振り返った。

 当初は5月16日に予定していた手術だったが、夫人との血漿交換処置がうまくいかず、直前になって「危険度90%以上」と診断されたことから急きょキャンセルに。「ショックでしたね。正直言って、もう復帰どころか、命も危なくなると不安で夜も寝られませんでした」。

 その後、同20日に予定された手術も見送られ、「3度目の正直」でリベンジできたのは先月28日。午前8時半から始まった手術は約3時間ほどだったと言う。「不安はありましたが、お医者さんを信じていて良かったです。ドナーになってくれたカミさんのためにも頑張らなければと思っていました」。

 心配されていた腎機能も正常で、クレアチニンの数値も安定していることから、この日午後の診察で今週中にも退院できることに。「一番ホッとしたのは体中につけられていた管から解放されたことかな」と笑って見せた南部は、「今は1日でも早く、みんなの前で以前のようにパフォーマンスできたらと思っています」と話している。

スポーツ報知 6/12(水) 5:04
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