2019年6月9日 8時9分 報知新聞社
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マスターフェンサー

 アメリカ競馬の3冠レース最終戦、第151回ベルモントS(ダート2400メートル)は6月8日(日本時間6月9日朝)、ニューヨーク州のベルモントパーク競馬場で10頭によって行われ、日本から出走したマスターフェンサー(牡3歳、栗東・角田晃一厩舎、父ジャスタウェイ、ジュリアン・ルパルー騎手)は5着に敗れた。
日本調教馬では2016年のラニ(3着)以来2頭目、日本生産馬では初の出走だったが、勝利をつかむことはできなかった。なお、勝ったのはピーターパンS2着だったサーウィンストン(牡3歳、米・キャシー厩舎、父オーサムアゲイン、Jロザリオ騎手)だった。

 世界の壁は厚かった。道中は最後方のインを追走したマスターフェンサー。4コーナーで外を回り、直線は大外から勢いよく追い込んだが、末脚届かず5着だった。

 熱い思いはかなわなかった。今年1月14日に平場500万(現1勝クラス)を勝った時から浮上していた海外遠征プラン。
最初に希望していたドバイのUAEダービーから招待は来なかったが、日本馬に米3冠初戦のケンタッキーダービーの出走権を与える「Japan Road to the Kentucky Derby」の対象レースで地道にポイントを加算し、ポイント上位馬の回避もあり、大舞台への切符をつかみ取った。

 4月23日に現地へ出国。長時間の輸送、環境の変化にも耐え、ようやくたどり着いたケンタッキーダービーでは上がり最速の脚を繰り出し、日本競馬史上最高の6着まで差を詰めた。
その後は米3冠レース2戦目のプリークネスSをパスし、ここ一本に絞っての調整。「向こうに行ってから、本当にたくましくなった。舞台替わりもプラスに出ると思う」と角田調教師も手応えをつかんでの一戦だったが、日本に朗報を届けることはできなかった。

 なお、2着にはケンタッキーダービー3着だったタシトゥス(牡3歳、米・モット厩舎、Jオルティス騎手)、3着には逃げたジョービア(牡3歳、米・サッコ厩舎、レスカーノ騎手)が粘り込んだ。