サッカーの女子ワールドカップ(W杯)フランス大会に出場する日本代表「なでしこジャパン」は2日、フランス北部のルトゥケでW杯前最後の実戦となる国際親善試合でスペインと対戦した。国際サッカー連盟(FIFA)世界ランキングで日本は7位、スペインは13位。W杯は7日(日本時間8日)に開幕し、1次リーグD組の日本は10日(同11日)にアルゼンチンとの初戦を迎える。

 足元の技術に組織力を併せ持つスペイン。W杯前最後の実戦での顔合わせを、日本のMF長谷川(日テレ)は心待ちにしていた。

 ボールをはたいて生むリズムと、縦への推進力が長谷川の持ち味だ。日テレの下部組織で育ち、フル代表にデビューしたのは2017年のアルガルベ杯。くしくも相手はスペインだった。後半から立ったピッチではボールに絡めず、日本は敗戦。1―2というスコア以上の差を痛感した。

 「(W杯では)フランスが優勝候補と言われるが、スペインが本当は一番強いのではないか」。記憶は鮮烈ながら気後れはしていない。14年のU17(17歳以下)W杯で頂点に立った経験から導き出したのは、打ちのめされても立ち上がる姿勢の大切さ。W杯で1次リーグ突破の壁となるイングランドには今春に0―3で敗れたが、長谷川は「イングランドとは1回やっているからこそ修正できる。それが何より楽しみ」と断言する。もがきながら下馬評を覆す、なでしこの真骨頂は受け継がれている


【ルトゥケ(フランス)大谷津統一】

6/2(日) 23:00配信 毎日新聞
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