◆ヤクルト7―8広島(28日・神宮)

あと1点が、果てしなく遠かった。
最大6点ビハインドから最少得点差まで追い上げたが、最後は9回2死満塁で1本が出なかった。
17年の14連敗以来、球団史上5度目の12連敗。「精神状態もいっぱいいっぱいのところでやっている。切り替えてやるしかない」。
小川監督は現実を受け止め、言葉を絞り出した。

最大の誤算は先発した原の乱調だった。3、4回に2イニング連続3失点を喫するなど、今季最短の3回1/3、11安打7失点KO。
「チームに迷惑をかけて申し訳ないです」と責任を負った。12連敗中の失点は1試合平均6・75。
「打線は点をとれるようになったけど、投手の方が…」と、指揮官も投打がかみ合わない現状を嘆いた。

重いビハインドを背負っても、連敗ストップへの執念はひたすらに見せた。
6点を追う4回、山田哲がソロ、村上が打点リーグトップに並ぶ13号2ラン、青木は「意地でも走者をかえしてやろうと思った」と2点適時打を放ち、一挙5得点。1点差に詰め寄った
8回に2点差に突き放されても、その裏に中村が適時打。
強い風と雨の中、懸命に食らいついたが、最後の一打が足りなかった。

試合前の神宮には、連敗を忘れさせるような和やかな雰囲気に包まれていた。
中心にいたのは丸刈り頭の青木。流れを変えようと、27日に美容院へ駆け込み2ミリに刈り込んだ。「誰も俺の目を見ない。頭を見る」。
37歳の気合のヘアスタイルによって、連敗中で下を向きがちな選手の視線は自然と上がった。
1点差に迫った直後の5回には、この日40歳を迎えた五十嵐が800試合登板。
連敗脱出の機運は十分に高まっていたが、結果は残酷だった。

29日はデビューからヤクルト戦10連勝中の大瀬良が先発。
小川監督は「とにかくあした勝てるように頑張るしかない」と前を向き、青木は「いい形にはなってきているし、もう一押し。
とにかく今は勝たないと。勝つだけ」と力を込めた。降り続けた雨は試合後、小降りになった。やまない雨はないと信じ、ファイティングポーズをとる。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190529-00000040-sph-base
5/29(水) 6:10配信

https://www.youtube.com/watch?v=TvvNHxPZVa4
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