「名古屋飛ばし」について、地元の皆さんからの真摯な声を伝えようというこのシリーズ、第2回はTV・アニメについての投稿を紹介させていただく。10代の男子学生の方から寄せられた切実な意見だ。

http://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/0/b/0ba70_1460_30448bc572ad38b4c3f77cef7a07b2fe.jpg
現在、東海地方ご当地アニメ「八十亀ちゃんかんさつにっき」を放映中(C)安藤正基・一迅社/八十亀ちゃん製作委員会

いまや東京の半分以下の放映数
「深夜アニメの名古屋飛ばしは酷いですね。ごちうさやダンまち※のように1期やったのに2期が無いってことはしばしばあります。
CBCテレビは5年くらい前は毎クール5本くらいありましたが、今では半年に1本あるかどうかで『アニメイズム』や『アニメリコ』枠の作品の殆どが未放送の状態となってしまいました。
4月期も7月期もCBCでの放送予定は無いので大変きつい状況。
個人的には独立局が無いのが原因と言われますが三重テレビに関しては名古屋市内全域で区域外再放送がなされているので名古屋はそれを生かしきれていません」
(※編集部注:ごちうさは「ご注文はうさぎですか?」、ダンまちは「ダンジョンに出会いを求めるのは、間違っているのだろうか」の略称)
投稿はいわゆる深夜アニメについてのもの。

試しに2019年春クールの地上波放映アニメを在名5局(東海テレビ・CBC・中京テレビ・メ〜テレ・テレビ愛知)とキー局+東京MXのものと比較してみると、
在名5局で15本に対し、東京圏では34本。東京の半分以下ということで、格差は否めない。
しかも、キー局と在阪の準キー局でのみ放映という作品も少なからずある。

例えばご指摘のTBS系列(JNN)に属するCBCテレビ。JNNでは大阪のMBS製作アニメの放映枠「アニメイズム」と、
主にTBS製作番組を放映する「アニメリコ」の枠を持っているが、この19年現在CBCはどちらの枠からも外れてしまっている。

また東京の深夜アニメが充実しているのは東京MXの存在が大きいが、この東京MXで放映される作品を在名局ではカバーしきれていないのが実情だ。

指摘の通り、独立局が無いというのも一因だろう。関西ではサンテレビ・KBS京都がコンスタントに東京MX放映の番組をカバーしているが、そういった局が東海地区にはない。

製作委員会方式の場合、基本的に委員会に参加した局でのみの放映となり、例えば地方局であれば作品を買い取って放映することとなる。

となると、局の懐事情によってはおいそれとたくさんの作品を放映できるわけでもない、
ということで地方のアニメ事情は厳しくなるが、名古屋は特に都市としてのキャパシティに追いつけていなかったという訳だ。

とはいえ、現代はニコニコ動画・Netflix・AT-Xなどでネット配信も視聴できる時代。
名古屋を含めた地方のアニメ事情は大分改善されている。局の側としてそこまで深夜アニメの放映本数を増やす必然性もない、というのが実情だろうか。

ちなみにこの4月に放送が始まった、名古屋の女子高生たちを主人公とするドタバタご当地コメディ「八十亀ちゃんかんさつにっき」は、地上波ではテレビ愛知と東京MXでのみの放映。
何の因果か在阪局では放映せずに東京MXで放映というところに妙な対抗意識を記者は感じてしまった。

http://news.livedoor.com/article/detail/16400342/
2019年5月1日 20時0分 Jタウンネット