吉川尚が離脱…対戦1巡で巨人によぎる原監督“復帰1年目”の悪夢
三回に西浦(手前)に3ランを浴び、呆然とする畠(C)日刊ゲンダイ

「クセが出ている。私も含めて担当コーチが焼きゴテを入れるくらい反省をしないといけない。選手を守れないという部分がある」

こう言って眉をひそめたのは、巨人の原辰徳監督(60)。クセが出ていたのは、14日のヤクルト戦に先発した畠だ。初回に青木にソロ、三回に西浦に3ランを浴び、3回9安打6失点でKO。
2番手・宮国も2回3失点と火に油を注ぎ、七回には4番手・桜井が決定的な2点を追加された。17安打11失点の投手陣に「これだけ安打も点数もという部分は普通じゃない。異常。普通にしないと」と原監督は畠に二軍落ちを通告した。

前日も先発したヤングマンと勝利の方程式の一角である吉川光が3〜5番に計4発を被弾した。
巨人が2試合連続2ケタ失点を喫するのは2014年5月以来。これで対戦が1巡し、巨人は8勝6敗で3位に転落した。

巨人OBで評論家の高橋善正氏がこう言う。

「この2試合でかねて懸念されていたリリーフ陣が脆弱さを露呈した。先発にしても菅野、山口以外はピリッとしない。一方で状態のいい打線も気になることがあります」

チーム打率.279、本塁打22本は共にリーグトップ。が、試合前まで打率.390で首位打者を走っていた不動の1番・吉川尚がこの日、腰痛のため、登録を抹消された。高橋氏が続ける。

「痛いですね。巨人のスタートダッシュの立役者。打率もさることながら、出塁率も高く(.432)、『今年は機動力を使う』と打ち出していた原監督の期待に応えられる俊足の持ち主でもあった。
各球団の投手は吉川尚の足を警戒し結果として2番坂本勇や3番丸に集中し切れない場面をつくっていた。そんなキーマンが早々と消えてしまった。
この試合で1番に入った吉川大、大城は計5タコで一度も出塁できなかった。
丸、岡本、ビヤヌエバの3、4、5番が全員2ランを放っても得点はこの6点のみ。これは危険な兆候です。
2番に入っている絶好調の坂本勇に『3番の役割』を託せたのは、1番が出塁していたからこそ。ここが機能しなくなっては、この日のように中軸の一発頼みの打線になってしまいます」

あるコーチは「吉川尚は復帰まで時間がかかりそう」と証言。どことなく原監督が同じく復帰した2次政権1年目、2006年シーズンに似てきた。

4月に貯金12を重ねるロケットスタートに成功したものの、高橋由、小久保、阿部らの主力が故障で次々と離脱すると、6月に19敗、7月に14敗。結局2年連続Bクラスとなる4位に終わった。

「あの年も3番二岡から李承Y、高橋由、小久保、阿部と並ぶ重量打線だったが、故障が連鎖した。
最終的に本塁打はそこそこ出た(134本=リーグ3位)が、チーム打率は最下位(.251)。一発頼みの打線はもろく、故障の怖さを知った年でした」(高橋氏)

吉川尚の離脱により、原監督は13年前の悪夢を思い出しているかもしれない。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190415-00000014-nkgendai-base
4/15(月) 12:00配信

https://hochi.news/images/2019/04/08/20190408-OHT1I50016-T.jpg

http://npb.jp/bis/players/73375134.html
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