巨人の1軍戦力に今、最も不足しているのが右の救援投手だ。
他球団とのトレードで調達するとの見方が広がり、巨人の交換要員には大物の名前も浮上している。

10日の中日戦(ナゴヤドーム)は2−3で競り負け。この2連戦を1勝1敗で終え、原辰徳監督(60)は「なかなか得点圏まで遠かったね」。
編成権を兼ねる全権監督として、自軍に足りないものを再認識したかもしれない。
2試合で計5得点。軒並み150キロ前後の速球を投じる、相手の救援右腕陣から1点も奪えなかった。

かたや巨人の1軍ブルペンに、速球派右腕は新加入の抑えクックだけ。
これから補強するにも、助っ人は1軍登録4枠がフル稼働中で追加は考えにくい。
そこで交換トレードを画策中との見方が、他球団の編成担当者らの間で広がっている。
しかも早期決着を図るため、出血覚悟で大ゴマを用意するとの観測も。
過去に先発で2ケタ勝利3度、抑えで通算73セーブの沢村拓一投手(31)だ。

昨季の沢村は中継ぎで49試合登板。昨秋復帰した原監督に先発再転向を打診されたが断り、守護神復帰を目指したものの今春の実戦で振るわず。
キャンプ終了間際の2月26日、指揮官から「1点を守るには窮屈そうに投げている」と改めて先発転向を通告され、2軍での再調整を命じられた。

1カ月余の突貫工事で仕上げ、今月6日のDeNA戦(横浜)で5年ぶりに先発。
速球が152キロを計測する一方で、課題の制球難も顔をのぞかせた。
4回先頭から連続四球後に適時打を浴びて降板。それでも宮本投手総合コーチは「力感なくぽんぽんストライクを取れるところは前進している。
ファームでもう少しスタミナをつけてもらう」と収穫を強調した。

一方で、当初開幕ローテの一角だった今村を押しのけてまで、調整途上の沢村を見切り発車させた経緯を不自然ととらえる向きも。
西日本の球団の編成関係者は「1軍でもこれくらいは投げられるという、他球団へのデモンストレーションではないか。
早々に下げたのも、あれ以上ボロを出さないためだろう」といぶかしむ。
事実とすれば、先発不足に悩む日本ハム、楽天あたりが商談のテーブルにつくのか。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190411-00000010-ykf-spo
4/11(木) 16:56配信