4月9日(火)ー10日(水)そして23日(火)ー24日(水)。

J1リーグも開幕から1ヶ月以上が経ち、徐々にシーズンの輪郭が見え始めるこの時期に、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)2019の”日韓対決シリーズ”が行われる。両国からグループリーグに出場する計8チームがそれぞれホーム&アウエーで対戦するのだ。Jリーグ勢にとって、タフな戦いが続くKリーグ勢との対戦は、序盤のひとつのヤマではないか。

MD(マッチデイ)3とMD4のスケジュールは次の通りだ。

4月9日  

慶南FCー鹿島アントラーズ(グループE)

浦和レッズー全北現代モータース(同G)

4月10日

サンフレッチェ広島ー大邸FC(同F)

蔚山現代ー川崎フロンターレ(同H)

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4月23日

川崎フロンターレー蔚山現代

大邸FCーサンフレッチェ広島

4月24日

全北現代ー浦和レッズ

鹿島アントラーズー慶南

8チームお互いがリーグ戦の日程を挟みながら、ホームとアウエーを行き交う日程だ。

例年のこの大会では、日韓のチームはシーズンの早い時期、2月に対戦することが多かったが、今季は4月のこの時期に行われる。この変更について、Jリーグに問い合わせたところ以下の内容が返ってきた。

「ACLのマッチカードスケジュールはグループ分けのオープンドローの前から、既に決まっています。日程はドローで入ったスロットにより自動的に決まります」(Jリーグ広報部)

アジアのクラブチームが覇を競うこの大会にあって、興行的に魅力があるようにも見える日韓対決。また東アジアー東南アジア間よりも日韓間は移動時間が短いため、開催時期に気が払われていそうなものだが、答えは「日程的な考慮は一切なし」。

また過去に日韓の対決は激闘が”場外・試合後”にまで及ぶこともあったため、「リターンマッチがすぐに行われる」点は危険にも見えるが、この点もAFCとすれば「そのままやりなさい」ということ。ただ、思えば過去の出来事はすべて負ければ終わりというノックアウトステージに起きた。今回の”シリーズ”は、全6試合のグループリーグの3試合、4試合目で行われる。たとえ結果が望むものでなくともまだやり直しは利く、という面はある。

そういったなかでも8日の浦和ー全北戦の前日会見で、全北のチョ・ジュノは「日本にはやはり負けたくないと思う」と口にした。熱戦に期待しよう。

では、Jリーグの各チームと対戦するKリーグ勢の横顔を。クラブのこれまでの実績、戦力という点を考えると、「1+1+2」という構図が分かりやすい。大会常連のソウル、水原三星といったチームが昨年の不振により出場権を逃した。その結果、新興2チームが大会初出場を果たしている。

Kリーグの”1強”。シーズン序盤に苦しむ最大の注目チーム。

浦和レッズと対戦/全北現代モータース:2018年Kリーグチャンピオン/ACL12回目の出場。Kリーグの現順位=3位。

直近5試合の成績

ACL ●ブリーラム・ユナイテッド 0−1

Kリーグ ●江原 0−1

Kリーグ ○浦項 2−0

Kリーグ △慶南 3−3

Kリーグ ○仁川 2−0

現在の「Kリーグ1強」。HYUNDAI自動車が潤沢な資金を注ぎ、GKから最前線まで代表クラスを揃える豪華布陣だ。昨季のメンバーから韓国代表MFイ・ジェソンとDFキム・ミンジェが抜けたが、サガン鳥栖からキム・ミンヒョクを獲得するなどソツのない補強を敢行。194センチのFWキム・シシクなどの攻撃力を活かすサッカーを展開する。

ただ、今季は少し苦しむ姿を見ている。じつに14年も指揮を執ったチェ・ガンヒ前監督が中国に去り、新任のジョゼ・モライス(ポルトガル)が就任。ポルト、レアル・マドリー、チェルシーでジョゼ・モウリーニョ監督をコーチとして補佐した存在だが、アジアでの第一歩は苦しんでいる。

4−2−3−1、4−4−2、時には3バックを採用しつつポゼッションサッカーを志向するが、リーグ戦開幕でいきなりドロースタートを切るなど、思い通りに行っていない。14年間やってきたサッカーは、サイドから果敢に前線の大型選手に長いボールを入れるスタイルだったためだ。

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https://news.yahoo.co.jp/byline/yoshizakieijinho/20190409-00121547/