◆広島3―6巨人(31日・マツダスタジアム)

風に乗った吉川尚の打球は、追いかけた前進守備の左翼・長野が伸ばしたグラブの先をいった。
「なんとか抜けてくれという気持ちで走っていた。点にも絡んで良かった」。長野の悪送球の間に、三塁まで進塁。ベース上で、小さく笑った。

同点の9回。犠打失敗の直後だった。1死一、二塁で守護神・中崎のスライダーを捉え、今季初打点となる勝ち越しの2点二塁打で試合を決めた。
これで開幕から3戦連続安打。打率4割1分7厘。守備でも9回2死一塁で菊池涼の二直をジャンピング好捕した。

マツダは昨季2勝9敗1分けと大きく負け越し、CS最終Sでも3連敗した鬼門だ。勝ち越しに貢献し、「開幕カードで勝ち越せたのは、チームにとってすごくプラス」。
1年間、リードオフマンでの起用に期待を込める原監督も「非常に勝負強い、彼らしい逆方向の強い打球が打ててよかった。いいところで出ましたね」と満面の笑みを浮かべた。

昨季の同時期、初の開幕スタメンをつかんだ際には「緊張感で毎日吐きそうになりながらやっていた…」と吐露したこともあった。
負傷離脱したが、92試合に出場。
3月には侍ジャパンにも選出された。大舞台での経験は尚輝を強く、たくましく成長させた。
昨季から1軍で見てきた吉村打撃総合コーチは「役割も去年と違うし、今の尚輝を見ていると自分で『何とかしよう』というのが伝わる。
本人も自覚しているんでしょ」と比較する。本人も「心に余裕? 去年に比べたら少しは…ですかね」と謙虚に言った。

入団時に思い描いた夢に、一歩ずつ近づいている。「25、26歳にはベストで活躍できる時期を迎えたい。
そして東京オリンピックに自分の野球人生のマックスを持っていきたい。その後も35、36歳でもまだ走れるようにしたい」―。
2月で24歳になった。掲げた目標へ着実に歩んでいる。

2月のキャンプイン時、青島神社の絵馬には“日本一”のシンプルな文字を記した。
「まだ始まったばかりですけど、そういう意味でも今日は勝ててよかった」。頂点へ向け、目前の1勝に貢献することが最大の喜び。
尚輝がまずは開幕ダッシュに成功した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190401-00000059-sph-base
4/1(月) 6:09配信

https://www.nikkansports.com/baseball/professional/score/2019/cl2019033103.html
試合スコア

https://www.youtube.com/watch?v=r7Ek5HayFz4&;t=18s
読売ジャイアンツ #0 吉川尚輝 2018年新応援歌|