東京五輪の開催国枠を承認 男子は44年ぶりの五輪出場決まる/バスケ
3/31(日) 1:17配信 サンケイスポーツ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190331-00000506-sanspo-spo
日本バスケットボール協会(JBA)に入った連絡によると、国際連盟(FIBA)は30日、コートジボワールのアビジャンで理事会を開き、
2020年東京五輪での開催国枠適用を承認。日本の五輪出場が正式に決まった。

日本の五輪出場は、男子は1976年モントリオール大会以来、44年ぶり7度目。
2016年リオデジャネイロ大会8強の女子は2大会連続5度目。

JBAの大河正明副会長(60)は、「男子でいえば、『アカツキファイブ』(日本代表の愛称)の名のように、ついに日が昇ったという感じ。これからどんどん日が高く昇る一歩を踏めた。
女子はリオで強豪国に勝ちながら8位に終わって悔しさを味わったときから、目指すは東京五輪のメダルだった。出場決定が目標ではない。正式にメダルを目指してやってほしい」と話した。

FIBAは、五輪開催国の代表に力がない場合や、国内協会のガバナンス(組織統治)に問題があると認めた場合、代表の強化や組織改革を開催国枠承認の条件としてきた。
JBAは、男子のトップリーグが分裂していたことなど協会のガバナンスに問題がある上、男子代表が実力不足であると指摘され、2014年11月に資格停止処分を受けた。
これにより処分解除までは、16年リオデジャネイロ五輪の予選など国際試合への出場が認められないことになった。

15年1月に、改革を主導するタスクフォースが川淵三郎・日本サッカー協会最高顧問(82)をチェアマンに迎えて発足。
ナショナル(NBL)、bj両リーグを統合してのBリーグ発足など協会改革を進めた。
FIBAは同年8月に処分を解除したが、その後も改革状況を監視するモニタリングを続けていた。

協会の改革が進む中、東京五輪の開催国枠承認の上で課題だったのが男子代表の強化だった。
Bリーグ発足で選手の移籍が頻繁になるなど活性化したほか、元NBA選手が参戦するなどし、国内のレベルは向上した。

しかし19年W杯のアジア予選では、初戦から4連敗し、2次リーグ進出すら窮地に陥った。

ところが昨年6月、ホームのオーストラリア戦で、米ゴンザガ大留学中の八村塁(21)と、直前の4月に日本に帰化したBリーグ初代得点王のファジーカス・ニック(33)=川崎=が代表デビュー。
2人の活躍で、世界ランク10位を相手に1点差で勝利した。続く台湾戦にも勝って2次予選進出を決めると、秋の2次予選では、後にグリズリーズで日本人2人目のNBAプレーヤーとなる渡辺雄太(24)も出場し活躍した。
3人の存在に引っ張られるように他の選手も実力を発揮。
米のシーズンが始まって八村、渡辺が参加できなくなっても好調を保ち、最終的には8連勝し、自力では21年ぶりとなるW杯出場を決めた。

「あのままオーストラリア、台湾に負けていたらと思うとゾッとするが、神様が見放さなかったのかと思う」と大河副会長。
「ここから、どんどん上を目指さないと。われわれの目標は2024年パリ五輪に自力で出ていくこと。米大陸や欧州のチームと本気で戦えるチャンスが出てきた」と先を見据えた。