動画共有サイト「ニコニコ動画」を運営するドワンゴと、ネットテレビ局「AbemaTV」を運営するサイバーエージェント子会社のAbemaTVは3月27日、パートナーシップを締結したことを発表した。まずはコンテンツの連携から開始し、4月からAbemaTVの番組を、ニコニコ生放送やニコニコチャンネルでも放送する。

 なぜ、両者はこのタイミングで手を組むことにしたのか。ドワンゴ代表取締役社長の夏野剛氏と、サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋氏がグループインタビューに答えた。

国内で争っている場合じゃない

――今回の提携の狙いを教えてください。

夏野氏 : 僕は日本のネット業界に一番足りていないのは連携だと思います。動画市場というのは、やはりYouTubeが一強で、プラス最近はNetflixとかAmazon Prime Videoとか、ほとんど“オール外資”の世界でやっている。一方で他に国内で大きなメジャープレーヤーが育っていくかというと、もう育つ余地はあまりない。とはいえ、やっぱり国産プラットフォームというのは日本語でやっている限り、極めて日本人のユーザーにとっては重要なので、もう組めるところはどんどん組んだ方が自然だし、それはお客さんも望むものじゃないかなと思っています。

 そういう意味だとAbemaTV(広告モデル)とニコニコ動画(有料会員モデル)っていうのは、ビジネスモデルが完全に違うんです。お互いのビジネスを邪魔しない、むしろシナジーがあるので、組めるところから始めて、それ以外もできることはどんどんやっていきたいですね。

藤田氏 : 僕も同意見なんですけど、GAFAなどの海外勢が全てを牛耳ることがおかしくない状況の中で、国内で競争している場合ではない。国内企業同士の連携っていうのは重要だと思うし、そういう意味ではニコニコ動画はPCが人気で文字でのコミュニケーションが強い。AbemaTVにとっては補完関係ができそうと思っています。

――コンテンツ連携にとどまらないシナジー効果で期待していることはありますか。

夏野氏 : ニコニコ動画はそもそもユーザージェネレーテッドコンテンツが大きいんですけど、それを刺激するために公式コンテンツで奇をてらうことを山ほどやってきたんですが、何しろ事業の立て直しのために就任した私としては、やっぱりやり続けるのはキツイなということがたくさんあります。

 とはいえ、ユーザージェネレーテッドだけでは刺激しきれないものがたくさんあるなと非常に思っていまして、その例が将棋だったり、囲碁だったり、ドキュメンタリーだったりする。やっぱりネットでしかできないコンテンツっていうのは我々の強みで、僕から見ると一緒にやった方がいいと思うし、いい番組ならどちらのルートでも見られる方がいいと思っているので、共通配信というのはすごく両方のユーザーにとっていいことだし、まだネットコンテンツを見てない層にとっても見るきっかけになるんじゃないかと期待してます。

3/27(水) 19:23配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190327-35134840-cnetj-sci

1 Egg ★ 2019/03/27(水) 19:56:18.45
https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1553684178/