2019年3月27日 5時52分

組織運営などの問題を指摘されていたAIBA=国際ボクシング協会は会長の辞任を発表しました。東京オリンピックでボクシングを実施するかどうか調査を進めているIOC=国際オリンピック委員会の前向きな評価につながるか注目されます。

アマチュアボクシングを統括するAIBAをめぐっては、審判の不正疑惑や不透明な財政管理など組織運営の問題が相次ぎました。

さらに去年就任したラヒモフ会長がアメリカ財務省などから麻薬売買などの犯罪への関与を疑われています。

IOCは調査委員会を設置し、AIBAの国際競技団体としての機能を一時的に停止するとともに、東京オリンピックの準備を凍結して、ボクシングを実施するかどうか判断するための調査を進めています。

こうした中、AIBAは25日、ラヒモフ会長の辞任を臨時の理事会で承認し、26日、新たにモロッコ出身のムスタサン副会長が暫定の会長に指名されたことを明らかにしました。

ラヒモフ会長は辞任に先立って発表した声明の中で「私へのいわれなき訴えは政治的な動機に基づくうそだ。しかしながら、会長としてボクシングの競技と選手に尽くすためにできることはすべてやる義務がある」とコメントしていました。

AIBAの問題をめぐってはスイスで開かれているIOCの理事会で28日に話し合われる予定です。

会長の辞任が東京オリンピックでボクシングを実施するかどうか調査を進めるIOCの前向きな評価につながるか注目されます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190327/k10011862151000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001