ウォルト・ディズニー・カンパニーによる21世紀フォックス買収で、映画『プラダを着た悪魔』『ドリーム』『きっと、星のせいじゃない。』『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』などを手掛けてきたレーベル、フォックス2000が廃止されることになった。Deadlineなど複数媒体が報じた。

 フォックス2000は中規模の良質な作品を送り出してきたレーベルで、昨年も『Love, サイモン 17歳の告白』『ヘイト・ユー・ギブ』などが高く評価された(日本ではいずれもビデオスルー)。買収後もフォックス2000の社長であるエリザベス・ガブラーは現職にとどまるとされていたため、フォックス2000の廃止決定は驚きをもって受け止められている。今年10月に米公開される、エイミー・アダムス、ゲイリー・オールドマンらが出演するジョー・ライト監督のスリラー『ザ・ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(原題) / The Woman in the Window』を最後に、フォックス2000は消滅する。

 ただディズニーは、ウォルト・ディズニー・スタジオ、ウォルト・ディズニー・アニメーション、ピクサー、ルーカスフィルム、マーベル・スタジオなどに加え、今回20世紀フォックス、フォックス・ファミリー、フォックス・サーチライト・ピクチャーズ、ブルースカイ・スタジオを獲得することになったため、レーベルの削減・統合は避けられなかったのかもしれない。ガブラーと彼女のスタッフたちの今後は不明だが、現段階では誰も解雇されていないという。買収完了の翌日には早くもフォックス従業員の解雇が始まっており、4,000人規模になるとみられている。(編集部・市川遥)


2019年3月25日 15時29分
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