歴代3位となる地方通算6269勝をマークした石崎隆之騎手(63)の引退式が15日、所属の船橋競馬場で行われた。

昨年7月17日の浦和6Rを最後に競馬場を離れていたレジェンドの姿をひと目見ようと、ウイナーズサークルには
多くのファンが集まった。スーツ姿で引退式を迎えた希代の名手は「競馬に対しては悔いはない。最高で、
できすぎの騎手人生でした」と振り返った。だが、妻の恵子さんは「最後に勝負服を着て(いる姿を)見たかった」と
涙ぐんだ。昨年7月に病気で半月ほど入院。調教にも乗らなくなり、筋肉も落ちた昨年の秋ごろ、次回の免許更新試験を
受けないと決めた。「年も年ですので」。自己管理に厳しい真面目さが、引退を決意させた。

6000勝が目標でやってきた。その後は毎年1カ月ほど休んで北海道に行くのを楽しみにしながら、騎手を続けてきた。
最後の騎乗も「やめるつもりはなかったので」と特別な感情はなかった。「今まで乗せていただいた馬に感謝します」。
自分の騎乗馬には可能な限り調教もつけていた職人は、静かに鞭を置いた。

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