世界最高峰リーグともいわれるスーパーラグビーに参戦して4年目。ついに、日本チームのサンウルブズがアウェイ初勝利を果たした。
しかも相手は、優勝2回を誇るニュージーランドの強豪、チーフスだ。今季第3節の3月2日、ハミルトンのFMGスタジアム・ワイカトで挑み、
30−15で制した。

勇敢な狼軍団は序盤から主導権を握った。
前半1分すぎ、今季初先発となったLOヘル ウヴェがピック&ゴーから中央突破で敵陣深くに入り、アドバンテージをもらって攻め、
CTBマイケル・リトル主将、PRパウリアシ・マヌなどが巧みなハンドリングでつなぎ、右外にいたFL松橋周平がインゴール隅に
フィニッシュし先制した。スーパーラグビー屈指の優秀なプレースキッカーであるSOヘイデン・パーカーが厳しい角度からの
コンバージョンを決め、6分と26分にはPGで加点した。

CTBシェーン・ゲイツとSH茂野海人が前半途中で負傷交代というアクシデントがあったが、かつて在籍したチーム相手に燃える
PR山下裕史が果敢なボールセービングやタックル、力強い走りなどで仲間を鼓舞する。

32分にはWTBゲラード・ファンデンヒーファーの好走からチャンスとなり、テンポよく連続攻撃、そしてLOヘルがパワフルな突進で
ゴールラインを越え、トライが認められた。ヘルは34分にはブレイクダウンで絡んでショットチャンスを作り、SOパーカーが確実に決め、
23−3で折り返した。

チーフスは前半、ラインアウトが安定せず、ミスを連発し、波に乗れなかった。ワールドカップを控えるオールブラックスの3人
(PRネポ・ラウララ、HOネイサン・ハリス、CTBアントン・レイナートブラウン)は休養が義務付けられ、大黒柱のLOブロディー・レタリックも
プレー時間を管理されて前半で交代しなければならず、苦しい戦いとなった。

だが、地元ファンの前で今季3敗目を喫するわけにはいかないチーフスは46分(後半6分)、SOダミアン・マッケンジーが
敵陣22メートルライン付近からディフェンス裏にキックし、ボールを確保したCTBアレックス・ナンキヴェルがトライを決めた。

しかしサンウルブズは57分、NO8ラーボニ・ウォーレンボスアヤコが右外をゲインしてねばり、空中に浮いたボールを
WTBファンデンヒーファーが確保してゴールへ走り切り、再び流れを引き戻した。

20点を追うチーフスは64分にゴール前のスクラムからの攻撃でトライを取り切り、点差を詰めたが、サンウルブズはディフェンスでも奮闘し、
歴史を作った。

1勝2敗となりサンウルブズは次週、ノースハーバーのQBEスタジアムでブルーズと対戦し、ニュージーランド遠征2勝目を狙う。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190302-00010003-rugbyrp-spo