大畑滋生 2019年1月26日10時14分

 サッカーJ3・ロアッソ熊本のユニホームから今年、熊本県のキャラクター「くまモン」が消えた。国際ルールで禁止されている「政治的」なイメージと判断されたからだという。

 ロアッソは今月20日、2019年のシーズンで着用する新しいユニホームを公開した。昨シーズンの赤と黒のストライプから、シンプルな赤に変わった。昨年まで背中にあった「くまモン」の姿は、どこにも見当たらなかった。

 ユニホームには14年から5年連続でくまモンが描かれ、19年もその予定だった。しかし、ロアッソの担当者によると、Jリーグに認められなかったという。「だいぶ交渉を重ねたが、だめだった」と振り返る。

 壁となったのは、国際サッカー評議会(IFAB)が示した18〜19年シーズンの競技規則。「用具には、政治的、宗教的または個人的なスローガンやメッセージ、あるいはイメージをつけてはならない」と定められ、「都道府県や市町村、地域または国家政府あるいはその部局、事務所または部署」は「政治的」に含まれると明記されている。

 Jリーグの担当者によると、19年のシーズンから、国際ルールをより厳格に適用する方針になった。熊本県のキャラクターであるくまモンは「政治的」なイメージに含まれるとJリーグ側が判断し、表示が認められなくなったという。

https://www.asahi.com/articles/ASM1V2FYWM1VTLVB001.html