世界ボクシング協会(WBA)ミドル級で2度目の防衛戦に敗れた後、現役続行を表明した村田諒太(帝拳、南京都高−東洋大出)がこのほど、母校の京都廣学館高で心境を語った。
続行を決断した理由や今後のスタイル、高校時代の恩師への思いを聞いた。

■「一生懸命やるだけ」

−続行を表明した後の心境は。
今までと同じことをやっていては駄目。それ以上のことをしないといけない。(内容も)違うことをいろいろと思っている。また一歩ずつ進んでいければいい」
−ラスベガス(米国)での敗戦から約2カ月。最も悩んだことは。
「一番大きいのは自分の人生において、あの試合が最後でいいかどうか。これまで挑戦はしてきた。そこから納得いく形で終われるかどうか、が大事なので。その気持ちですかね」
−リングでのスタイルは変わるのか。
「基本的にガードを固めてプレッシャーを掛けるのは変わらないですけど、バランス面だったり、細かなことは変えていかないといけない。敗れた試合であったミスに関しては修正する必要がある」
−階級を上げる考えはあるか。
「流動的な話。それぐらいの幅、可能性を持たせた上でやりたいという話。全てはマッチメーク次第だと思っている。階級なんて上げても別に構わないですし」
−今後の目標は。
「しっかりと自分の動きを確認しながら、気持ちを判断しながら、周りの方々の意見を伺いながら、です。ただ、まだ強くなれると思っている。その可能性にチャレンジしていくだけですね」
「自分が成長できると思えばボクシングをやればいい。一生懸命やるだけ。もう年だし駄目だよとか、気持ちも続かないということになればやめるべきだと思う」
−南京都高(当時)ボクシング部の恩師・武元前川さん(故人)に伝えたいことは。
「先生は僕らが打たれてダメージがたまることをすごく心配していた。ボクサーとして廃人になってからやめては駄目だと。
僕は続けさせてもらうけど、次にまたあんな試合をするようだったらやめるから。そこは安心してください。約束します」

むらた・りょうた 1986年生まれ。南京都高(現京都廣学館高)で全国高校総体など「5冠」を達成。
2012年のロンドン五輪男子ミドル級で金メダルを獲得、13年にプロ転向。
17年10月のWBA世界ミドル級タイトルマッチで王座を獲得。今年10月の防衛戦でロブ・ブラント(米国)に敗れた。プロ戦績は16戦14勝(11KO)2敗。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181230-00000011-kyt-spo
12/30(日) 18:30配信