スティーブン・スピルバーグ監督が率いるアンブリン・テレビジョンが、黒澤明監督の傑作「羅生門」(1950)のドラマ化準備を開始したと、米Deadlineが報じている。

 「羅生門」は芥川龍之介の短編「藪の中」と「羅生門」を下敷きに、平安時代を舞台にある変死事件の目撃者や関係者の証言が、それぞれ食い違っていくさまを描いた物語。ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞を受賞し、黒澤明監督が「世界のクロサワ」と呼ばれるきっかけになった作品だ。

 このほど、アンブリン・テレビジョンは同作の映像化権を獲得。全10話のテレビドラマとしてリメイクを企画しており、同一事件を10人の関係者の視点から描くミステリーになる予定だという。

 アンブリン・テレビジョンの共同社長を務めるダリル・フランクとジャスティン・ファルベイは、「この偉大な映画作品を新たなミステリーシリーズの下敷きにできることにとても興奮しています。真実の境界線と、おうおうにして異なる視点は同じ現実を見ていない点を追求していきたいと思います」とコメントを発表している。

 現在、アンブリン・テレビジョンは、アップル向けにリブート版「世にも不思議なアメージンストーリー」など複数の番組の制作を行っている。

http://eiga.k-img.com/tv/images/news/20181225/1/9c7ba5211315318465cf210d7a714b34/240x240s.jpg

http://tv.eiga.com/news/20181225/1/