エイベックスが8日発表した2018年4〜9月期連結決算は最終損益が15億円の黒字(前年同期は6億3300万円の赤字)だった。9月に引退した歌手の安室奈美恵さんの最後のツアー映像を収めたDVDとブルーレイディスクが爆発的に売れ、収益を押し上げた。

売上高は前年同期比21%増の830億円。4〜9月期としての過去最高を更新した。DVDなど音楽パッケージ事業の売上高は255億円と2.4倍となり、連結営業利益は37億円と4.4倍に拡大した。

けん引したのは安室さんのDVD・ブルーレイ「namie amuro Final Tour 2018〜Finally〜」。8月29日の発売から9月末までに179万8000枚を売り、4〜9月期のエイベックスの全DVD・ブルーレイの販売のうち8割を同作品が占めた。

安室さんのベストアルバム「Finally」は昨年11月の発売から時間がたっているが、4〜9月期にも23万枚超を販売した。音楽アルバム全体の販売枚数は229万枚と66%増えた。

19年3月期通期の業績は、純利益を前期比2%増の26億円とする予想を据え置いた。安室さん効果は「予想に織り込んでいる」(同社)という。

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