テレビ朝日が看板番組「報道ステーション」のリニューアルを発表したのは8月8日のこと。人気者だった小川彩佳アナ(33)が9月一杯で降板し、10月からは元テレ朝でウッチャンナンチャンの内村光良夫人・徳永有美アナ(43)を抜擢。続投する富川悠太アナ(42)とともに月曜〜木曜を担当し、金曜は同局の小木(こぎ)逸平アナ(44)と竹内由恵アナ(32)が担当することになった。

 これを受けて、朝日新聞デジタル(8月8日付)は、〈金曜は「週末のリラックスした雰囲気で」伝えるため、富川アナと徳永アナは出演せず、代わりに小木逸平アナと竹内アナの2人で切り盛りするという〉と報じた。

 となれば、金曜日はリニューアルの目玉となるはずだ。

 その金曜日(10月5日)がやってきた。だが、その内容は他の曜日と変わりはない。いったいどうした? 

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 第一声は小木アナである。

「こんばんは。報道ステーションです。えー、月曜日から木曜日までで顔が変わって、ようやく慣れてきたなと思ったら、金曜日がまた違うということで、ちょっと驚いた方もいらっしゃるかもしれませんけれども、改めまして金曜日の報道ステーションを担当することになりましたテレビ朝日アナウンサーの小木逸平です。よろしくお願いいたします」

 顔は地味だが、長年、「ワイド! スクランブル」や「スーパーJチャンネル」などの報道番組のサブとして支えてきただけの実力者。なにより元学生落語の日本チャンピオンである。月〜木の富川キャスターと2つしか年の差がないとは思えぬほど、立て板に水の滑らかな口跡(こうせき)でリニューアル番組はスタート。「そして!」という小木アナの前振りに続いて竹内アナが続ける。

「ハイ、月曜日から木曜日まではスポーツを担当しているんですが、今日、金曜日はニュースをしっかりと伝えさせていただきます。よろしくお願いいたします。竹内由恵です」

 あれ、ニュースをしっかり伝える? まあ、“リラックス”とはいえ報道番組なのだから、しっかりと伝えるのだろうとは思いつつ――小木アナがコメンテーター・中央大学の野村修也教授(56)、スポーツ担当で元オリンピック水泳選手の寺川綾キャスター(33)、お天気担当者らを紹介して、いよいよ番組へ。

 まずは速報として、JR大森駅附近が火災のニュース。

 CMを挟んで、京成電鉄が台風24号による塩害で運休。それに続いて台風25号の情報。
そしてノーベル平和賞、東京五輪の予算問題、財務省の公文書改ざん問題についての麻生太郎蔵相(78)への囲み取材……なんだか肩すかしを食らったような。普段の放送とどこが違うのだろうか――。

 関係者が語る。

「実を言うと、当初の企画では、視聴者にリラックスして見てもらえるよう、エンタメやレジャー情報などを取り上げ、そのネタに詳しい女性のコメンテーターを週ごとに迎えようという話でした。ところが、スポンサーから異論が出てきたんです。報道番組のスポンサーになっているのだから、しっかりニュースをやってくれないと困る、と。それで当初の企画は撤回されたというわけです。かつての『ニュースステーション』も、金曜日はバラエティ重視の作りになっていたのですが、それも20%近い視聴率があったからできたこと。『報ステ』は富川アナがメインを務めるようになってから視聴率は落ちてきていて、現在の視聴率は9〜10%程度。4月からは全社的な広告収入もかなり落ちてきているんです。いくら何でもスポンサーには逆らえません」

>>2以降に続きます

10/12(金) 7:31配信 デイリー新潮
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181012-00550075-shincho-ent