どちらも「前半に劇中劇やってその中に違和感があるシーンを散りばめて
後半で実は裏ではこんなことがありましたってコメディチックに種明かしする構成」ってだけで
ストーリーから小ネタ、その見せ方などは全部別物だからな

犯人の犯行シーンを最初に描き、後半で前半描かれた犯人のミスを探偵役が見抜く
倒叙形式のミステリドラマを、探偵もので倒叙だから全てコロンボのパクリだというようなもの

「前半に出てきた作中作が、当初のときに受ける印象とは実は別の意味を持っていた」という
カメラやゴーストのような騙しの側面のある作品はミステリ小説を中心に数多い
綾辻行人の黒猫館や島田荘司の眩暈あたりが有名か
決してゴーストが初出の発想でもなんでもない

GHOST IN THE BOX!!あらすじ

前半はある研究室の廃墟の2階が舞台となる。
昔人体実験が行われていたと噂される山奥のこの建物に映画サークルの4人、
研究者とその助手、廃墟オタク、小説家が集まり、そこで次々と殺人事件が起こる。
最初に映画サークルのアサマ、カクダテの2人がそれぞれ暗闇の中で刺殺、毒殺される。
次に映画サークルのロラク、小説家のイワツキが殺される。人間には不可能と思われる殺人に、
残された人々はこの場所の都市伝説は本当なのではないかと思い始め、研究者のネロメが外へ飛び出す。
ここで助手のミナカタが、奥の部屋に入り日が明けるのを待つことを提案する。
しかし、廃墟オタクのツジムラがその部屋に入ったところでミナカタは部屋の鍵を閉め、毒ガスにより毒殺する。
ここで最初に殺されたはずのアサマが現れる。
実はこの殺人は、アサマが死んだフリをして行っていたことであり、それにミナカタが協力していたことを知らされる。
アサマは部屋に入る前に逃げ出したネロメを殺し、共犯者のミナカタも銃殺。
そして残された映画サークル仲間のツバキをナイフで刺そうとしたところで暗転する。

後半はこの研究室の3階が舞台となる。
後半になると登場人物に映画監督、脚本家、助手、制作、助手の彼女、制作の友達、土方の7人が加わる。
そして前半に見せられていたものは映画の撮影現場であった種明かしがされる。
そして前半の映画の舞台裏ではどんなことが起こっていたのかをコメディタッチで描いていく。