羽田空港や都内の主要な鉄道駅、観光地で案内を行う2020年東京五輪・パラリンピックの都市ボランティアの確保は、大会ボランティアの確保と同様に重要な課題となる。また、大会開催にあたり世界各国から集まる観光客の対応に欠かせないのが語学を含めたコミュニケーション能力だ。東京都では、都市ボランティアの中核と位置づけている観光ボランティアを増やし、本番でのおもてなしに備えてきた。

 都の観光ボランティアは、語学力に関して主な外国語ごとに一定の基準を設けて募集。今年度、新たに500人を採用して、現在計約3千人が活動している。

 都市ボランティアでは、この観光ボランティアや来年開催されるラグビーW杯のボランティアに参加を要請し経験者を中核に据える。都内各大学の希望者も含めて約5千人を集める計画だ。さらに都内区市町村の推薦で計5千人を確保する。

 このため26日からの公募の枠は約2万人となるが、都市ボランティアでは、1日あたりの作業時間を5時間程度、五輪とパラリンピック合計で5日以上の参加とし、大会ボランティアに比べて条件を緩く設定。また、大会ボランティアが個人応募なのに対し、都市ボランティアは4人までのグループ応募も可能とした。都の担当者は「未経験者の方にも友人や経験者と一緒に応募してもらい、不安を軽減してもらえれば」と狙いを語る。

 組織委は大会ボランティアに一律1日千円を支給し、プリペイドカード利用を念頭に入れているが、都も「額・方法ともに未定。組織委の例も踏まえながら早急に固めたい」としており、都市ボランティアに関しても同程度の待遇にするとみられる。

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