先日、千葉ロッテマリーンズが本拠地ZOZOマリンスタジアムを改修し、来シーズンから新たに座席を増設することを発表した。

今シーズン観客動員が好調なロッテが現在収容可能な3万0060人から746席増席するというもの。
目玉はこれまで踏み入れることができなかったグラウンドレベルに隣接したサブマリン・シートと、外野席の前に設置されるホームランラグーンだ。
サブマリン・シートはグラウンドを約1m掘って設置するため、今までのZOZOマリンには無かったグラウンドレベルの目線で観戦することが可能になり、座席にはテーブルが付く。

ちなみに、サブマリン・シートは最大で約6mグラウンドにせり出す予定だという。
ホームランラグーンは外野席初のグラウンドにせり出した観客席を設置。
最大で既存フェンスより4m前にフェンスが出る。
観客席は選手と同じグラウンドの高さに位置し、まるで外野手になったかのような雰囲気で楽しめるという。
さらに、ダグアウトの真後ろにダグアウトボックスも新設。
これに伴い防球ネットの撤去、移動や、ダグアウト(1、3塁側チームベンチ)が現状の場所からグラウンド側に5mせり出すことも決定した。

プロ野球の球場では、90年代にドーム球場が新設されたことから球場の巨大化が進む傾向にあったが、近年では観客動員数の増加や、
「より選手に近い目線で見たい」というファンの意見に応える形で、グラウンドレベルの客席を増設する球場が増えており、これがどの球場も大当たり。
日本一見やすく天然芝が美しいと言われているほっともっとフィールド神戸のフィールドシートは好評で、
関係者の話によると、「フィールドシートにファールボールが飛ぶ確率は低い」というデータもあるそうで、安全面も考慮されている。
また、京セラドーム大阪の大商大シートは、高額であるにもかかわらず抽選で当たらなければ購入できないほどの人気席となっている。

2015年に福岡ソフトバンクホークスが外野席の前にホームランテラスを設置。
これは1991年まで阪神甲子園球場に設置されていたラッキーゾーンと同じ発想で作られたもので、
「野球はホームランが出たほうが面白い」という孫正義オーナーの意見が強く反映されたと言われている。

このラッキーゾーンの中にテーブル席を設置することで、ファンも外野手と同じ目線で野球が楽しめるようになった。
今回ZOZOマリンに新設されるホームランラグーンはヤフオクドームのホームランテラスに似たようなものになりそうだ。
甲子園も91年シーズン以来のラッキーゾーンの復活と客席の増席を検討していることが一部スポーツ紙の報道で明らかになった。

グラウンドレベルの客席は、現在プロ野球チームが本拠地としている球場ではほとんど設置されており、ダグアウトをメジャーのスタジアムのようにグラウンドにせり出す球場も増えている。東
京オリンピック開催に伴い大規模な客席増設を含めた球場の改修と増床工事を行っている横浜スタジアムも今シーズンからダグアウトがせり出した。
こういったサービスはファンにとって喜ばしいことだが、選手にとってはどうだろうか?

「ファンの皆さんにとっては良いことだと思うし、それで楽しんでいただけるならいいサービスだと思いますが、ピッチャーにとっては間違いなく不利ですね」

各球団の投手陣にグラウンドレベルへの客席増設について話を聞くと、グラウンドレベルの客席増設には理解を示しつつも、ホームランやファールになる確率が高まるため
、ピッチャーにとっては「不利」という声が多数を占めていた。
ピッチャーにとっては被弾すれば給料に直結しかねない案件でもあることから、球団側もホームランテラスへの被弾に関しては一定の配慮をする必要があるのかもしれない。

ソフトバンクに続いてロッテが踏み切り、阪神が検討に入ったことで、外野エリアへの客席増設は他球場も追随する可能性がある。
日本のベースボールスタジアムが新たな時代に突入しようとしているのは間違いなさそうだ。

http://dailynewsonline.jp/article/1519906/
2018.09.12 06:45 リアルライブ

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石橋貢 プロ通算6本塁打なのに1試合3本塁打