8月30日に放送された連続テレビドラマ『ハゲタカ』(テレビ朝日系)第7話が、平均視聴率8.8%(関東地区、ビデオリサーチ調べ/以下同)を記録。
前回は9.5%で、今回は物語の最終章に入ったというのに0.7ポイントダウンし、またしても自己ワーストを更新してしまった。

同ドラマの主人公・鷲津政彦(綾野剛)は、1990年代後半から外資系投資ファンド「ホライズンジャパン・パートナーズ」の代表として、日本の大企業などを相手に大胆な買収劇を展開。2
010年代に入っても自身が設立した「サムライファンド」で活躍を続けたが、いよいよ、2018年夏が舞台となる最終章では、名門重工業メーカー「帝都重工」の社長に就任する。

帝都重工は、データ改ざん事件が発覚したばかりで、マスコミのバッシングを浴びていた。金融支援団体「日本ルネッサンス機構」の飯島亮介(小林薫)は、
銀行に勤めていた頃の部下で企業再生のスペシャリストとなった芝野健夫(渡部篤郎)に、帝都重工に関する処理を依頼。
そんな芝野を通し、飯島や帝都重工の社長・真壁達臣(伊武雅刀)から同社の買収を打診されたのが鷲津だった。

しかし、鷲津はいったん返事を保留にし、サムライファンド社員たちに帝都重工について探らせる。
その後、同社の腐敗を把握した鷲津は飯島と真壁に対し、自らが帝都重工の社長に就任することを申し出る……といった内容だった。

第1章(1〜3話)は、視聴率2ケタ台をキープしていた同ドラマ。第2章(4〜6話)で9%台を推移することとなり、第3章に入り8%台まで転落。
しかも、次週の第8話が最終回となるが、有終の美を飾れる気がしない。なぜなら、クライマックスに突入した途端、まったく面白くなくなってしまったからだ。

これまでは、視聴率こそ低迷気味だったものの、鷲津が手腕を振るう姿に勢いが感じられ、痛快で他社との駆け引きもハラハラさせられ、物語に引き込まれた。
ところが、最終章は2週に分かれているのはいいとしても、前編にあたる今回は盛り上がりが皆無。
登場人物それぞれの思惑は次週明らかになり、鷲津が一気に片をつけるのだろうが、スピード感がなかった今週はつまらない限りで、ガッカリさせられてしまった。

また今回、3月に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督のハリウッド映画『レディ・プレイヤー1』(ワーナー・ブラザース映画)のメインキャストとして起用され、
注目を浴びた森崎ウィンも出演したが、思っていたほど話題にもならず、残念な状況だ。森崎もこれからという時に、評判が微妙なドラマに出ることとなって気の毒である。

ちなみに、『ハゲタカ』と同じ木曜日にフジテレビ系で放送中の『グッド・ドクター』もこの日、第8話を迎えたが、自己最低視聴率となる9.4%をマーク。
ただ、こちらはインターネット上では好評とあって、次週から2週連続で15分の拡大版がオンエアされるという。
『ハゲタカ』も最終回には拡大スペシャルを放送予定だが、最終盤が視聴率好調な『グッド・ドクター』の放送時間とカブるだけに、視聴者が流れていかないか心配だ。

http://dailynewsonline.jp/article/1513133/
2018.09.01 16:15 ビジネスジャーナル