予想フオーメーション
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8月30日、日本から遠く離れたインドネシアの地で、新生日本代表のメンバー23名が発表された。完全な初選出は4名ながら、キャップ数(代表試合出場数)でカウントしても23名中18名が一桁と非常にフレッシュな陣容となった。

 今回はこの23名から森保一監督が先発に「選びそう」な選手をチョイス。その理由について考える中で、「森保戦術」における各ポジションに求められる役割についても改めて考えてみたい。

 基本布陣は[3−4−2−1]の形だろう。「僕が広島でやってきたことが評価されて今のポストがあると思うので、すべて同じじゃないにしても基本的には同じにしていく」とは本人の言葉だが、まずはサンフレッチェ広島で3度のリーグタイトルを勝ち取り、先行して「森保ジャパン」としての活動をスタートさせていたU−21日本代表でも採用されているこの布陣が、基本形となるはずだ。

 まず1トップだ。よくポストプレーヤーが求められているように思われるポジションだが、森保戦術において強く期待されるのは背後への飛び出しだ。これはU−21代表では快足自慢の前田大然(松本山雅)が起用されていることからも、あるいは広島時代に佐藤寿人(現・名古屋グランパス)や浅野拓磨(現・ハノーファー)といった裏を突く能力の高い選手が好んで使われていたことからも明らかだ。

 この位置の選手にまず得点が期待されることは言うまでもないが、相手の背後を狙うことでディフェンスラインを押し下げ、二人のシャドーが活動するスペースを供出することも大きな戦術的な役割である。小林悠(川崎フロンターレ)もそうした能力に長ける選手だが、現時点では浅野に一日の長があるのではないか。

 シャドーの2枚はDFとMFの間のスペースでうまくボールを引き出して起点を作りつつ、フィニッシュワークに絡む仕事が求められる。香川真司(ドルトムント)や乾貴士(ベティス)など日本には得意とする選手が多く、森保監督が「日本人が世界と戦うためのやり方」と語ってきたことを体現するポジションである。堂安律(フローニンゲン)と中島翔哉(ポルティモネンセ)は、まさにこの位置で起用したら面白そうな選手だ。二人ともフィニッシャーとなれる資質があり、個ではがす力もある。南野拓実(ザルツブルク)、伊藤達哉(ハンブルガーSV)もそうだが、このポジションに欧州に若くして買われていった選手が集中しているのも、「日本人の長所」が具現化されやすい位置なのがわかる。

 森保戦術を特徴付けるポジションとしては両ウイングバックも挙げられる。ポゼッション時に、[4−1−5]あるいは[3−2−5]の配置になる可変システムにおいて、5トップの両翼を担いつつ、守備をセットする際には[5−4−1]で構えるサイドバックとしても機能する必要がある。運動量は当然必要だが、特に求められるのは1対1の強さ。特に攻撃時はポジション的に孤立しやすく、相手のサイドバックを単独でぶち抜ける選手が欲しい。超高速男児・伊東純也(柏レイソル)はこの位置でぜひ試してほしい選手である。

つづく

サッカーキング8/30(木) 15:16配信
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