日本体操協会が暴力行為を理由に速見佑斗コーチを無期限登録抹消の処分にしたことに関して、被害者とされた2016年リオデジャネイロ五輪代表の宮川紗江(レインボー)が21日、処分に疑義を唱える文書を報道機関に出した。

 処分は今月15日付。速見コーチは処分無効を訴えて20日付で東京地裁に仮処分を申し立てている。
文書では「暴力行為は許されるものではない」とした上で、宮川が被害を訴えたことはなく、どの行為が処分の対象となったか示されていないと主張。
処分までの経緯についても、宮川への連絡もなく突然なされたことなどから、「第三者による何らかの意図が働いたと推認せざるを得ない」と訴えている。

 宮川は「8年間、速見コーチと五輪金メダルを目標に頑張ってきた。他のコーチとでは私の望むことではないし、意味がない」とする直筆の書面も発表。
協会が信用できないとして「2020東京五輪特別強化選手」の指定を辞退する意向も示した。協会は「文書については確認中で、何かコメントできる状況ではない」という。

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