第100回全国高校野球選手権大会で20日、PL学園(大阪)OBで元巨人のエース・桑田真澄氏(50)が、準決勝第1試合「金足農(秋田)―日大三(西東京)」前に「レジェンド始球式」を行い、往年の無駄のないきれいなフォームから力強い直球を投げ込んだ。

 桑田氏は「1週間くらい前からワクワクして、昨日は眠れないくらいうれしかった」と待ちに待った舞台で「ど真ん中に投げようと思っていたんですが、ちょっと高かったですね。でも、きれいな回転のいいボールを投げられました」と満足そうに振り返った。

 1984年大会の準決勝、自身の逆転決勝2ランで“金農旋風”を止めた。その時以来の4強進出となった金足農が登場する準決勝で務めた始球式は、桑田氏にとっても感慨深いものだった。今大会、金足農の躍進を支えるエース・吉田(3年)は県大会から1人で投げ抜いている。登板過多を懸念する声も多いが、桑田氏は「まずは壊さないでほしいというのがある。どこか異常があれば、すぐに声を出してもらいたい」と訴えた。その上で「今は連投できるルールでやっている。高校生には、その中でケガを最小限に抑えるフォームで投げてほしい。我々大人が(球数や連投に関する)投球制限などのルールづくりをしていかないといけない」と持論を展開。「どんな改革をしても高校野球がダメになることはあり得ない。時代に合った改革をどんどんやるべき」と、議論の活性化と改革の必要性を訴えた。

2018年08月20日 12時37分
https://www.tokyo-sports.co.jp/sports/baseball/1100233/