毎年、年末に向けて話題の集まるNHK紅白歌合戦の出場歌手。選考基準は「今年の活躍」、「世論の支持」、「番組の企画・演出」の3点で、
これらを総合的に判断するらしいが、今年はいったいどんな目玉歌手やグループが出場するのか――。
コラムニストのペリー荻野さんがいち早く予想する。

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甲子園の激闘が続く中、すでに「紅白歌合戦」の激闘も始まっている!…というわけで、昨年に引き続き、NHK『うたコン』から、早くも今年の「紅白」の“気配”を考えたい。
 
この番組で頑張る歌手は、紅白にも出演することが多いといわれる。
丘みどり、三山ひろしらの存在をこの番組で知り、のちに「苦労して紅白出場」というエピソードにほろりとさせられたのも記憶に新しい。
その『うたコン』に7月31日、サザンオールスターズが初登場。『闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて』『壮年JUMP』の2曲を熱唱した。
誰よりも司会の谷原章介がうれしそうだったのが印象的だ。40周年の勢いで、紅白をにぎやかに盛り上げてくれたら面白い。

また、この回で「これは」と思ったのは、竹島宏の『恋町カウンター』である。
これはカウンターでグラスを傾ける男女の出会いをムードたっぷりに歌った曲だが、
なぜかそこに『恋町ダンス』の振りがつき、「うたコン」では、竹島が子供たちとともに歌い踊ったのだ。

ダンスに疎い私でも、いまどき楽曲に振りがついたくらいでいちいち驚いたりしないが、この曲が気になったのは、その動きが結構、全身運動で個性的だったから。
YouTubeには公式の振付レッスン動画が公開されているが、
そこでは黒と青紫のジャケットに赤や黄色のサイケデリック系シャツというなかなか着こなしが難しいそうなファッションの竹島本人が、振りをしっかり見せている。

動きに合わせた解説は、「動きを止めます。顔は正面ですよ」とか「ひじを張った腕をギリギリと二段階下げ、カウンターを拭くように腕を回します」とか超具体的。
ちなみに「ここが魅せどころ」の振りは、突如として体を横向きにし、グッと右手を斜め上に伸ばして「捧げます」みたいな格好をしながら顔はやっぱり正面を向いているというポーズ。
締めくくりは「右手の拳を顔に寄せて『酔っちゃった』のイメージ」のポーズだ。
ハードルが高そうな低そうな不思議な振りだが、画面の隅には「ミラーバージョン」があったり、スロー再生までして、みっちりレッスンしてくれる。『恋町ダンス』を流行させようとの熱意がむんむんである。

竹島は、このダンスが気に入って自ら踊る動画を公開している岐阜在住の「ダンシング住職」との共演も果たしたという。今年デビュー15周年の竹島にとっても「紅白」は大きな目標。
子供ダンサーズ込みでの出場はアリかもしれない。

考えてみれば、今年はこの他、結成当初から「夢は紅白、親孝行」を掲げ、オリコンチャート1位も獲得しているスーパー銭湯アイドル「純烈」、
大ブレイクした「U.S.A.」のDA PUMPもいる。
このところの紅白は、紅組に「AKB48」「E-girls」をはじめ、団体さんが多かった。
だが、今年は白組にもアイドルとは一味違う歌って踊れる団体さんが押し寄せそうな気配。今からお気に入りの楽曲の振りを練習しておけば、年末盛り上がれるかも。

http://news.livedoor.com/article/detail/15162535/
2018年8月15日 16時0分 NEWSポストセブン