マジック点灯を阻止した。昨2日の広島戦、ヤクルトの山田哲人(26)が1本塁打を含む4打数3安打3打点と大爆発。歴代2位タイとなる連続試合打点を11試合に伸ばし、ランディ・バースの持つプロ野球記録の13試合まであと「2」に迫った。

 現在、打率は.320(リーグ3位)、25本塁打(同2位)、26盗塁(同1位)で2年ぶり3度目のトリプルスリーも射程圏内。山田を指導してきた杉村巡回コーチは大不振に終わった昨季との違いについて「体のキレが全然違う。スイングスピードも速くなったし、バットが素直に出ている」と話す。

 メジャーでは今、「フライボール革命」が大流行。ゴロを転がせという日本の少年野球的理論とは真逆の考え方だ。極端な守備シフトの影響もあって、フライによる安打率が増加。選手はこぞってフライを打ち、それを本塁打量産につなげている。時折、極端なアッパースイングを見せる山田に「フライボール革命」というワードをぶつけると、「プロ野球の正解はひとつじゃない! フライボールとか気にしたことない」と言いながら、こう続けた。

「小学校や中学校のとき、練習ではバッティングフォームやスイングの形を気にして、キレイな打ち方を意識しながら転がしていた。でも、いざ試合になったら、そんなん関係ないとばかりにガンガンかち上げていました。だって、やっぱりホームラン打ちたいやん」

 当時から、「長打を打つにはフライを上げる」と感覚で分かっていたわけだ。

 もともと「データとか細かいことは分からんし、気にしない」という天才肌。15年前から「フライ革命」ブームを先取りしていた。

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