00013倍理論 ★
2018/08/01(水) 15:03:06.06ID:CAP_USER9ダゾーンは17年からのJリーグ放映権を10年間2100億円で獲得したことをきっかけに、日本での知名度が高まった。ホンダのチームが活躍する自動車レースのF1も配信。スマホで場所を選ばずに観戦できる手軽さも受け、新規加入者は「昨年を上回る勢いを保っている」(ダゾーン)という。
NTTドコモはパフォームと組んで自社のスマホ契約者を中心にサービスを提供。ダゾーンは開始から約1年で会員100万人を集めた。
次世代の高速無線通信規格「5G」では、スポーツが主要コンテンツのひとつになるとみられている。仮想現実(VR)や拡張現実(AR)などの映像技術と組み合わせたスポーツ中継を、スマホで手軽にいつでもどこでも楽しめるようになれば、5Gの普及を後押しするという算段だ。
NHKはサッカーのW杯ロシア大会で、スマホ向けにサッカー中継を観戦できるアプリを無償で提供した。W杯の全64試合中、NHKの地上波で生放送される32試合を配信した。競技場に設置されている複数のカメラから好みのアングルを選んで再生できる。出場している選手のデータやボールの支配率なども画面上で確認できる。
NHKによると、アプリの利用者は6月19日の日本対コロンビア戦で約60万人。7月2日に開催された、決勝トーナメントの日本対ベルギー戦は午前3時開始にもかかわらず35万人が利用したという。
■若者はネット利用がテレビ視聴を逆転
在京民放キー局が運営する動画配信サイト「TVer(ティーバー)」でも民放が放送するW杯の試合を、ネットでリアルタイムで配信している。全64試合のハイライト動画や、一部試合では生中継で配信した。
TVerはパソコンからはブラウザー(閲覧ソフト)から、スマホでは専用アプリから利用できる。アプリのダウンロード数は6月までに1300万を超えたという。
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衛星放送やCATVなどスポーツコンテンツを主力にしてきた既存メディアは苦戦している。総務省によると、日本人のテレビの視聴時間は12年から16年までの5年間で9%減った一方で、ネットの利用時間は4割増えた。10代と20代ではネットの利用時間がテレビを逆転している。スマホの性能の向上や通信環境の改善を受けて、スマホで動画を視聴する動きが広がっている。
楽天は17年10月に、米プロバスケットリーグのNBAと独占契約を結び、ネット配信を始めた。30〜40代の男性を中心にスマホなどで楽しむ人が多いという。サイバーエージェントとテレビ朝日が展開する「アベマTV」は、これまでNHKだけだった大相撲の生中継を今年1月に開始している。
スポーツ番組は根強いファンが多いとされ、ケーブルテレビや衛星放送など有料チャンネルが力を入れてきたが、ネット勢に顧客を奪われるケースも出ている。
スカパーJSATはダゾーンにJリーグの放送権を奪われたことで、顧客の流出を招いた。WOWOWは主力のテニス放送の顧客を奪われないようにコミュニティーづくりで囲い込もうとする。TBSなどと、一緒にテニスを楽しむ相手を探すことができるマッチングサービス「テニスイッチ」を始めた。「テニスといえばWOWOW」(同社)という状況をつくり、放送権を確保しようとしている。
公共放送でもあるNHKのネット配信についても民業圧迫との批判が集まる。NHKはテレビとネットの常時同時配信の19年度中の実現を目指しており、W杯のアプリは実証実験にあたる。常時同時配信のメリットを強調するのが狙いだ。
政府は、15年に5兆5000億円だったスポーツビジネスの市場規模を25年に15兆円に拡大させる目標を掲げている。そのうちイベントや放送の割合は3割程度に上る。20年の東京五輪などで急拡大が見込まれるスポーツ市場の争奪戦は激しさを増しそうだ。
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